河合塾グループ河合塾
学年と地域を選択
設定

学年と地域を選択すると、必要な情報がすぐに見つかる

塾生ですか?

はい
いいえ
  1. 河合塾
  2. コース・講習
  3. 河合塾Wings
  4. 河合塾Wings 関東
  5. 受験生情報局
  6. 2023年度 都立共通問題分析

2023年度 都立共通問題分析 受験生情報局 | 河合塾Wings 関東

2023年度 都立共通問題分析

共通問題の英語

概況

大問数…大問4題、小問23問
【1】がリスニング問題で20点、【2】が小問集合で24点(12点分が英作文)
【3】と【4】が長文読解でそれぞれ28点

設問内容

【1】リスニング(5問 各4点)
A(3問) 選択式3問
B(2問) 選択式1問 記述式1問
例年同様、問題Aでは2人の短い会話を聞いて答える問題が3問、問題Bではスピーチを聞いて答える問題が2問出題された。今年の問題Aの対話文2では、会話と質問文とで異なる文法が使われた。会話の中で直接発言されていない内容について情報整理を行い、答えにたどりつくことがポイントだった。

【2】小問(4問 選択問題4点×3問、英作文12点)
1と2共に資料とともに20行程度の対話文を読み解く問題だった。昨年同様、解答の根拠となる英文が複数箇所に点在している。答えと思われる英文を見つけたとしても、最後まで流し読みをせずに内容把握をすることが求められる。3も例年同様、短いEメールの文章を読み、その内容について答える問題と、そのEメールに対しての返事を条件に従って3文で書く問題だった。今年度は「日本で体験できる日本の伝統文化についての紹介」がテーマであり、比較的書きやすい内容であったと考えられる。

【3】対話文読解(7問 各4点)
700語程度の対話文の読解問題で、傍線部の内容を問う問題が5問、本文の内容に合うように適文を補充する問題が1問、適語選択が1問出題された。すべて選択問題で、傍線部の前後にヒントや答えの根拠が書いてあるため、得点源としたい問題。問6の出題形式は新傾向だったが、難易度は高くなかったと考えられる。

【4】長文読解(7問 各4点)
750語程度の長文読解で、出題形式に大きな変更はなかった。傍線部の内容を問う問題が1問、指定された英文を本文の内容に合う順序に並びかえる問題が1問、適文補充が3問、内容一致が2問出題された。語彙レベルも特に目立って難しいものはなかった。問3(2)に関しては、本文中に明記されていない語が問題で問われており、答えの根拠を探すのに時間を要したと考えられる。また、問4(2)は正解に似た語を使用した選択肢が多く、語順をしっかり見て訳すことがポイントだった。

共通問題の数学

概況

問題数:大問数…5題  小問数…19問
例年と問題数・配点に変更なく、中学学習単元から満遍なく出題された。
【2】~【5】の最終問題の難易度が昨年度より高めで、例年と比べて90点以上の高得点を取りにくい問題だった。

設問内容

【1】小問集合(9問 問1~8…5点、問9…6点)
出題内容は、正負の数の四則計算、文字式の計算、根号を含む計算、1次方程式、連立方程式、2次方程式、確率、円周角の定理、作図だった。近年、全国的に資料の整理からの出題が増えているが、今年度は出題されなかった。【1】の全体的な難易度は、例年通りだった。

【2】文字式の利用(2問 問1…5点、問2…7点)
問1は、与えられた条件から長さを文字式で表す問題だった。4択なのである程度答えを絞り込めるが、根拠を持って選ぶのはやや難しい問題だった。問2は面積を表す式を証明する問題だった。学校のテストなどでも頻出の問題パターンだが、やや難易度が高く苦手意識を持っている中学生も多い。また途中式を因数分解する必要があるなど、ある程度証明を書く練習をしていないと難しい問題だった。数学が得意な生徒とそうでない生徒で点数が分かれる大問だ。

【3】1次関数(3問 各5点)
ここ近年は、「2次関数」と「1次関数のみ」の問題が隔年で出題されており、今年度は「1次関数のみ」からの出題となった。問1は直線上の点の座標を求める問題で、比較的平易だった。問2は線分の二等分という条件があるが、y軸で二等分、すなわちx座標の値をy軸対称で決定できることに気付ければ容易に取り組めた。問3は三角形の面積に関する問題で、等積変形を利用できる問題だった。変形後に面積比に注目すると方程式を立てられるが、座標を文字でおき、計算もやや煩雑となるため「差がつく」1問だった。

【4】平面図形(3問 問1…5点、問2①…7点、問2②…5点)
等脚台形の辺上の点を結んでできる図形に関する問題だった。問1は例年通り指定の角度を文字を用いて表す問題だった。文字の取り扱いを誤らなければ平易な問題だった。問2①は相似の証明で、等しい2組の角は見つけやすかったと思う。一方で問2②のは、複数の相似を利用して解く問題で、連比で解く方法ではやや複雑な処理が必要なため、難度の高い問題だった。

【5】空間図形(正四面体)(2問 各5点)
正四面体を用いた問題で、昨年同様に動点が絡む問題が出題された。問1は正四面体上の2つの動点を結ぶ線分が最短になるときの動き始めてからの時間を求める問題だった。動点が2点あり、どの場合が最短になるかが見つけづらく、例年より解きにくいようだ。問2は例年同様、体積を求める問題だった。解き方は複数あるが、正四面体の体積の公式や三角錐の線分比と体積比の関係を使って求めるのが1番スムーズな解き方だ。しかし、一般的にはその知識を持ち、本番で使える受験生は少数と思われるため、正答率はかなり低くなると思われる。

共通問題の国語

概況

問題数…大問5題 小問25題
【1】、【2】では漢字の読み書き問題が各10点分。記述問題は、【4】の200字作文の10点分のみだった。その他、記号選択問題が70点分、出題された。

設問内容

【1】漢字の読み(5問 各2点)
中学校1・2・3年生で学習する漢字の全範囲から出題された。

【2】漢字の書き(5問 各2点)
小学校で学習する漢字の中から出題された。

【3】小説文(5問 各5点) 約2,630字(前年比−約120字)
表現の特徴(1問)、心情把握(4問)に関する選択肢問題が5問出題された。登場人物の人間関係や動作、会話から心情を読み取っていく必要がある。問いは全て記号問題であり、記述に関する出題は8年連続で出題されなかった。
  
【4】論説文(選択問題4問:各5点 記述問題:10点) 約3,400字(前年比-180字)
選択問題は、傍線部の内容を問うものが1問、筆者の意見の根拠を問うものが2問、文章構成における段落の役割に関する問いが1問出題された。記述問題は「これからの情報社会をよりよく生きる」というテーマで、自分の話す言葉を具体的な体験や見聞も含めて200字以内でまとめるという内容だった。記述問題が最も配点が高く(10点)、持ち時間をどれだけ充てられるかが重要。

【5】融合文(5問 各5点) 約2,500字(前年比−670字)
「清少納言が書いた『枕草子』と紫式部が書いた『源氏物語』」に関する対談と、対談中に出てくる「『枕草子』と『源氏物語』」を比較する文章からの出題された。古文には現代語訳がついており、それぞれを対応させれば内容把握は容易だった。設問は全て選択問題だった。また、問1では文法の「に」に関する問いが出題され、問3では歴史的仮名遣いの問いが出題された。

共通問題の理科

概況

問題数:大問6題、小問25問(各4点)
4分野ごとの問題数:生物6、地学6、物理6、化学7
解答形式別問題数:記号選択24、論述1
記号解答の内訳:四者択一17、五者択一2、六者択一1、完答問題4

設問内容

【1】4分野からの小問集合
4分野の出題内容は、生物の分類・火成岩の分類・ガスバーナーの使い方・凸レンズ・単体と化合物・植物のつくりだった。見慣れない内容は出題されず、基礎知識を身につけていれば取り組みやすい問題だった。
・問3 ガスバーナーの回す向きについては、身近な例に置き換えて覚えるようにしたい。

【2】4分野それぞれのレポートを読んで解く問題
4分野の出題内容は、運動の速さ・濃度と密度・遺伝・太陽の動きだった。
・問4 太陽の動きは、なぜ「太陽は南の空を東から西へ動くのか」を正確に理解しておくことが求められる問題。単に暗記するだけでなく、なぜそうなるのかを理解するよう心掛ける必要がある。

【3】(地学)気象のしくみ
・問1 実験・観察に関する記述問題。この観察で何を知りたいのかを考え、説明する力が必要。
・問2 グラフを正確に読み取り、湿度計算の公式に当てはめる力が必要。よく出題される形式であるため、正解したい。

【4】(生物)人体のしくみ
・問1 実験の内容は典型的なものだが、選択肢の文が長く状況把握に苦戦させられる問題だった。
・問2 栄養分の吸収に関する問題。よく出題される問題で、消化から吸収までの流れを正確に理解しておく必要がある。

【5】(化学)電気分解とイオン
・問4 昨年同様イオンの個数を求める問題だったが、電気分解を行う際の時間経過による数の変化を考える問題だった。イオンの個数については、モデル図を使ってイメージできるようにする必要がある。

その他の問題は、基礎知識を確認するような問題であったため、正解したい。

【6】(物理)電流とその利用
・問3 複雑な条件を分析し、高度な計算力が求められる問題だった。回路図に条件に合う数値を書き込み、地道に1つ1つの数値を求める必要があった。

その他は典型的な問題のため、正解したい。

共通問題の社会

概況

・問題数:大問6題、小問20問(各5点) 
・分野別問題数:地理7、歴史6、公民5、地歴融合2
・解答形式別問題数:記号選択18、論述2
・記号解答の内訳:四者択一10、二者完答3、四者完答5

設問内容

【1】
・問1 地形図中の等高線の高さが1つしか書かれていないことから手掛かりが乏しい問題だった。等高線にある「50」と選択肢の中にある高さを表す数字とを照らし合わせ解答を導く。

【2】
・問2 世界の各地域の宗教や衣服などの文化についての知識が必要な問題だった。

【3】
・問2 日本の空港の国内線貨物取扱量と輸出入額(国際線貨物取扱量)から、どこの空港であるかを特定することが難しい問題。

【4】
・問2 新田開発を行った紀伊藩出身の将軍が、享保の改革の8代将軍徳川吉宗であることを導く問題で、徳川綱吉から水野忠邦に及ぶ政策を整理する必要があった。
・問3 富岡製糸場と八幡製鉄所の位置と設立順は答えることができるが、加えて大阪紡績の位置は特定できても、他の二者との設立順を特定することは難しい問題だった。

【5】
・問2 設問と資料の中に解答に至るヒントがない。令和2年度のアメリカの大統領の権限や、令和4年度のカナダの首都オタワの位置を問う問題のような「Good Luck」問題。

【6】
・問1 選択肢中のキーワードから国(地域)の特定する際、植民地や大陸横断など、複数の地域に適合するキーワードがあることから特定がやや難しい問題。
・問2 資料中のキーワードからドイツを特定し、さらに地球サミットがいつであるかを知らなければ解けない問題。地球サミット(国連環境開発会議)の開催年は頻出なので覚えておくようにしよう。
・問3 日本の人口ピラミッドの変化を古い順に並べ替えることができ、さらに大阪万博がいつであるかを知らなければ解けない問題。大阪万博の開催年は頻出なのでこちらも覚えておくようにしよう。

お問い合わせ・お申し込み

よくあるご質問を見る

  1. 河合塾
  2. 小・中学生
  3. 河合塾Wings 関東
  4. 受験生情報局
  5. 2023年度 都立共通問題分析
  1. 河合塾
  2. 高校合格をめざす
  3. 河合塾Wings 関東
  4. 受験生情報局
  5. 2023年度 都立共通問題分析
  1. 河合塾
  2. 学校の成績を伸ばしたい
  3. 河合塾Wings 関東
  4. 受験生情報局
  5. 2023年度 都立共通問題分析