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2023年度 国立高校問題分析 受験生情報局 | 河合塾Wings 関東

2023年度 国立高校の入試問題分析

国立の英語

2023年度入試問題

2023年度入試問題 英語

難易度の表記
 A:易問(全問正解したい)
 B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
 C:難問(差をつけるために得点したい)
 D:最難問

問題分析

昨年度出題された発音問題がなくなった点を除き、文章量・問題数とも昨年度と比べてほとんど変化がない。文章量は標準的ではあるが、大問ごとの本文の内容理解の難しさや設問の難易度に大きな差があったように思われる。

【2】の対話文読解は、国立高校特有の自然科学を題材にしたもので、今年度は化学分野を扱った文章であった。理科に苦手意識を持った受験生にとっては非常に取り組みにくいテーマであるとともに、英文レベルもここ数年の中では難化傾向にあった。ただし、設問レベルについては平易なものが多く、特に言い換え表現を意識した設問・選択肢が散見された。語句整序問題では使役動詞letを用いた問題も出題されており、新学習指導要領への変更の影響が窺われる。

【3】の物語文は、【2】に比べると本文自体は読みやすい内容ではあったが、設問間の難易度に差の開きがあり、特に記述式の問題は難しいものが多かった。

国立高校に限ったことではないが、本文や設問、選択肢における言い換え・書き換え表現をいかに自分のものにするかで得点力は大きく変わってくる。基本的な語彙、文法の早期習得はもちろん、1文1文を正確に読める精読力が重要であることは言うまでもない。また、理系内容の文章が毎年頻出であるため、そのようなテーマを扱った文章に過去問題を通して数多く触れることで、内容理解に時間をとられ、解答への影響が大きくならないようにしておくことが望ましい。

国立の数学

2023年度入試問題

2023年度入試問題 数学

難易度の表記
 A:易問(全問正解したい)
 B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
 C:難問(差をつけるために得点したい)
 D:最難問

問題分析

【1】は例年通り、5題構成の小問集合であった。内容も計算、方程式、確率、作図とほぼ例年通り。いずれの問題も難易度は高くなく、全問正解しておきたい。

【2】も例年通り、放物線と直線をテーマとするものであった。問1と問2(1)は確実に正解しておきたい易問。問2(2)は、「点が特定の直線上にあること」を示すよう記述を求められていることで難度は上がるが、問題自体は三角形の面積比を求める典型的問題であり、定石通りの解法で簡単に解き進めたい。

【3】は、昨年は違ったが例年出題の多い円をテーマとするものであった。問1はなぜそうなるのかがわかっていなくても見た目で正解できた受験生が多かったのではないだろうか。入試では見た目でも勘でも解答欄に数値を記入しておくことは常識。空欄は論外である。問2の証明問題は易しかったので正解しておきたい。問3は円と相似・三平方のお決まりの融合問題で、受験生がかなり演習を積んできた問題であろう。差をつけるためには正解しておきたい問題である。

【4】の問1・問3は、過去には出題例があまりない立体図形における軌跡の問題で、問3はかなり難度が高いので正解できなくても全然痛手にはならない。問2も、線分の長さの和の最小値問題は頻出ではあるのだが、典型的な出題ではないためかなり難度が高かったと思われる。
【4】とその他の問題との難易度の差がかなりあるので、その差を見極めて【4】には執着せずに【3】までで勝負を懸けた受験生が納得のいく得点を得たのではないだろうか。

国立の国語

2023年度入試問題

2023年度入試問題 国語

難易度の表記
 A:易問(全問正解したい)
 B:標準問(受検者平均を取るために正解したい)
 C:難問(差をつけるために得点したい)
 D:最難問

問題分析

【1】漢字の読み 10点 【2】漢字の書き取り 10点
【3】小説文 24点 【4】論説文 36点 【5】融合文 20点

出題形式や配点は例年と同様である。記号問題では紛らわしい選択肢もがあるが、国立高校を受検する相応の学力を持つ生徒なら比較的平易なレベルの問題が多いのも例年を踏襲している。ただ、小説文で「畳語(=「そろそろ」などの繰り返しの言葉)」を抜き出す、ことばパズルのような出題は目新しいものであり、論説文の抜き出し問題も適切な部分を見つけるのに時間がかかるであろう。200字作文を含め、50分で全ての問題を解き終えるスピードが要求されている。本校のような難関高を受検するなら、あらゆる入試問題に解き慣れて経験値を高め、制限時間内に問題を解き終えるスキルを身につけておきたい。

【1】、【2】(漢字の読み書き)
例年同様、読み書きともに四字熟語が出題された。読みの「摯実(しじつ=誠実。真面目)」、書きとりの「ガンコウシハイに徹す(眼光紙背に徹す=文章の深い意味まで読み取る)」など、高い語彙力が求められている。また、「オカモち(岡持ち)」は今ではほぼ使われなくなった言葉ではあるが、「岡山」「静岡」「福岡」の「岡」は2020年から新たに追加された小学4年生配当漢字であり、都道府県名の漢字は全て出題範囲に追加されたことを承知しておいて欲しい。

【3】(小説「博士の長靴」瀧羽麻子/著より 約3,400字)
小学2年生の「玲」と曾祖父や祖父母との世代を超えた交流の場面。心理状態も読み取りやすく、多くの記号問題は高い正解率であろう。ここ3年連続で女性作家による新しい作品から出題されている。今回は登場人物が小学生と老人であったが、例年、受験生と同世代が主人公である作品が採択される傾向がある。

【4】(論説文「日本語の論理」外山滋比古/著より 約3,600字)
「日本語は点的論理の言語であり、象徴的であいまいな表現を好む。受け手に強い連想作用が具わっていることを前提として、間接的に表現する傾向がある。」という主旨の文章。よく論じられるテーマであるので内容把握は比較的容易である。12点配点の200字作文が書けるかどうかで他の受験生との差が付くだろう。
前問の小説文が2022年発表の作品であるのに対し、この問題文は1987年発表のもの。外山滋比古氏の文章は入試問題の定番と言って良い。氏の代表作であり過去の入試でも多く出題された「思考の整理学」(ちくま文庫)はぜひ読んでおいてもらいたい。

【5】(融合文「私の古典詩選」大岡信/著より 約2,340字)
融合文とはいえ、歌以外は口語文なので比較的読みやすい問題文であった。万葉集に収められた柿本人麻呂の旋頭歌を引用し、旋頭歌の特徴や、人麻呂の歌の魅力を論じている文章である。人麻呂の短歌であれば教科書等でも目にするものであるが、「旋頭歌(五七七・五七七)」という和歌の形式はあまりなじみがないだろう。既知の知識であるかどうかで読み進める速度に違いが出たはずである。
また、「余技(よぎ)」「なかんずく」「殊更(ことさら)に」「いぶかしい」といった言葉の意味を承知していると選択肢問題の正解率が大きく高まる。漢字の読み書き同様に語彙力が問われている。

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