サイエンス講座案内 講座案内・時間割 | K会 冬期講習
「なぜ、そうなるのか」をモットーに、楽しみながら科学する心を育みます。
一般相対性理論入門
受講目安
微分・積分についての基礎知識を必要とします。
講座内容
重力とは何か。一般相対論はその答えを「時空の曲がり」という幾何の言葉で与えます。この講座の目標は、特殊相対論の復習や歴史的な話に長く立ち止まるのではなく、Einstein方程式Gμν=8πTμνというたった一つの式に出てくる記号を、自分の力で読めるようになることです。難しそうに見えますが、必要な道具は多様体・計量・接続・曲率と、一つずつ順番に定義しながら組み立てていきます。第1講は時空とは何かを定義し、光円錐と固有時を導入します。第2講は接続と測地線から曲率へ進みます。第3講はいよいよEinstein方程式を解読し、宇宙の膨張を記述する方程式を導きます。第4講は仕上げとして、Einstein方程式からNewtonの重力理論(万有引力)が取り出せることを確かめます。一般相対論はNewtonの理論を壊すのではなく、それをより深い幾何学で包み込んだ理論なのだ、という景色が最後に見えてくるはずです。数式と4日間じっくり向き合う、少しハードで、その分だけおもしろい講座です。一般相対論の数式の奥にある幾何を、一歩ずつ自分の言葉でつかんでいきましょう。
テーマ
第1講 時空とLorentz計量
第2講 接続と曲率
第3講 Einstein方程式
第4講 Newton極限
時間割・担当講師
- 日程
-
12月25日(金)~12月28日(月)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
古橋 史崇
物理と微分方程式
受講目安
中高数学と簡単な線形代数の理解を前提とします。
講座内容
微分方程式は、物理学をはじめとする自然科学の基礎となる数学です。物体の運動や電磁場、波、量子力学などを記述する方程式の多くは、未知の関数とその導関数の関係として表されます。本講座では、大学初年級の微積分と線形代数を前提として、微分方程式の基本的な解法を学びます。計算手順だけでなく、方程式の形と解の性質の関係や、それぞれの解法が成り立つ理由も丁寧に説明します。また、数学的な議論を具体的な物理の問題に応用し、得られた解が現象について何を表しているのかを考えます。数学理論にも目を向けながら、物理学で微分方程式を扱うための基礎的な見方を身につける講座です。
テーマ
第1講 線形常微分方程式
第2講 べき級数と直交多項式
第3講 物理への応用(1)
第4講 物理への応用(2)
時間割・担当講師
- 日程
-
12月20日(日)~12月23日(水)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
青柳 俊吾
論理回路入門
受講目安
コンピュータの仕組みやプログラミングなど、情報技術に興味がある方を広く対象とします。電子工作の経験は問いません。
講座内容
近年研究が進む量子コンピュータは得意な問題が限られており、従来のコンピュータと置き換えられることなく共存していくと言われています。初期型からさまざまな進化を遂げ、現代ではパソコン・スマホ・ゲーム機といったかたちでだれもが手にするようになったコンピュータですが、その根幹を変わらず担っているのが「論理回路」です。論理回路とは、「0」と「1」の2種類の値を操ることで、複雑な処理を行う電子回路のことです。AND、OR、NOTといった、単純な計算操作の組み合わせで、四則演算やデータの記憶が実現でき、究極的には、現在のコンピュータの中枢であるCPUも作ることができます。本講座では、ICやLEDなどの電子部品をブレッドボード上でつなぎ、皆さんに実際に回路を組み立てていただきながら、論理回路の考え方や作り方を学びます。回路を組み立てる場面では、講師が一人ひとりをまわって丁寧に指導しますので、電子回路を作ったことがない方も大歓迎です。最後には、習得した内容を用いて自ら論理回路を設計し、組み立てて動かせるようになることが目標です。コンピュータの中で何が行われているのかを知ることは、プログラミングや他の情報技術を学ぶ際の確かな土台にもなります。机の上や手のひらの中、テレビの下で人知れず繰り広げられている「0」と「1」の世界について、一緒に学んでみませんか。
テーマ
第1講 論理回路の初歩
第2講 論理式と真理値表
第3講 2進法と加算器
第4講 記憶回路
このような道具を使います①
基板
人間でたとえるならば、心臓の役割を果たします。スマートフォンや、ゲーム機などみなさんが普段使っている電子機器にはこうした基板が埋め込まれています。
このような道具を使います②
ブレッドボード
部品やリード線を差すだけで回路が組み立てられるため、電子工作が初めての方でも簡単に扱えます。
時間割・担当講師
- 日程
-
12月25日(金)~12月28日(月)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講師名
-
須藤 慈英
計算機から見る整数論
受講目安
中学数学を一通り理解している方を対象とします。(一部高度な内容も含まれますが、中学数学までで理解できるよう配慮します。)
講座内容
整数論は、数学の中でも花形の一大分野ですが、コンピュータとの関係の中にもおもしろい話題がたくさんあります。わかりやすい応用としては、暗号理論などが挙げられます。日々使っているインターネットの通信の背後では、整数論を背景とした暗号化/復号化の処理が絶え間なく走っています。また、素数判定や素因数分解をどうしたら高速に行えるか、など、コンピュータの側から整数論を見ることにも、純粋数学だけからは見えてこないおもしろさがあります。こうした分野は、量子コンピュータの登場により新たな展開が見えている分野でもあります。本講座では、こうした計算機科学と整数論の絡む話題をいくつか紹介し、整数に関するアルゴリズムのおもしろさ、奥深さを伝えます。
テーマ
第1講 数学的準備
第2講 素数に関するアルゴリズム
第3講 数論変換
第4講 RSA暗号・楕円曲線暗号
時間割・担当講師
- 日程
-
1月4日(月)~1月7日(木)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
揚妻 慶斗
医療倫理入門
受講目安
興味のある方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
医学部の入試では、小論文や面接で医療をめぐる文章やテーマを示され、「あなたはどう考えるか」「医師として何をするか」「その判断を患者や家族にどう説明するか」と問われることがあります。患者が治療を拒否したとき、救命と自己決定のどちらを重く見るべきでしょうか。意識のない患者の治療は、誰が何を根拠に決めるのでしょうか。未成年者の秘密を守ることと安全を確保することが衝突したら、医師はどう対応すべきでしょうか。限られた病床や臓器は、どのような基準で配分すれば公平なのでしょうか。こうした問いには、医学の知識だけでも、個人の感想だけでも答えられません。本講座では、医学や哲学の知識を前提とせず、医師国家試験に出題される生命倫理の問題を題材に、医師が現場で用いる判断の枠組みを学びます。第1講「総論」では、生命倫理の四原則、インフォームド・コンセント、意思決定能力などを整理します。第2講「各論」では、終末期医療、守秘義務、代理意思決定、医療安全、医療資源の配分を具体的な症例から検討します。国家試験の正答を覚えるだけでなく、なぜその対応が妥当なのか、異なる立場からは何が問題になるのかを考えます。臨床医の思考をたどりながら、自由、生命、公平、責任という哲学の根本問題に向き合う2日間を過ごしてみませんか。
テーマ
第1講 総論
第2講 各論
このような問題を考えます
時間割・担当講師
- 日程
-
12月25日(金)~12月28日(月)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
熊谷 勇輝
免疫学入門
受講目安
興味のある方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
地球上で最も多く人間の命を奪っている生物は、蚊です。とは言っても、ライオンやワニなどのように物理的に襲ってくるのではなく、寄生虫やウイルスなどの「病原体」を運んでくることによって、マラリアやデング熱などの感染症に罹患してしまうのです。マラリアは結核やHIV/AIDSと並んで「世界三大感染症」として恐れられており、マラリア治療薬のアルテミシニンを発見した屠呦呦氏には、抗寄生虫薬のイベルメクチンを発見したウィリアム・C・キャンベル氏と大村智氏とともに、2015年ノーベル生理学医学賞が授与されています。本講座では、このような寄生虫・ウイルス・細菌に代表される病原体について、実践的な問題演習をもとに概観していきます。また、このような病原体に対して、人間が実際にどのような防御機構(免疫)を有しているのか、あるいはワクチンや血清療法などの治療法を開発しているのかを、生物学オリンピックや医師国家試験などの演習を通して、可能な限り現代的な理解をめざしていきます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを経験した私たち人類は、これまでどのように感染症と闘ってきて、これからどのように生きていくのか、この微生物学と免疫学の2日間で模索してみませんか。
テーマ
第1講 病原体と感染
第2講 自然免疫と適応免疫
このような問題を考えます
時間割・担当講師
- 日程
-
12月25日(金)~12月28日(月)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講師名
-
熊谷 勇輝
【基本編】言語学オリンピックで入門する言語学
- 過年度とは問題が異なるため、 再受講が可能です。
受講目安
中高生の方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
みなさんは「言語学オリンピック」をご存知でしょうか。「いくつ言語を話せればいいの?」「どうやって順位づけするの?」と思われる方も多いでしょう。国際言語学オリンピック委員会は「言語学や言語に関する知識は必要なく、最も難しい問題であっても論理的思考力や忍耐強い努力、常識に囚われない発想力があれば解ける」と述べています。日本委員会でも「問題は実際の言語研究で行われる分析に似ていて、『初めて見る言語のデータから隠れた法則を解き明かす』というものです。謎解きやパズルのように、分析力、情報処理能力、論理的思考、試行錯誤する力が求められます。」としています。しかし、言語学オリンピックに立ち向かう際には、実際の問題を解いて慣れていくだけではなく、特にフィールドワークで未知の言語の文法書を記述する「記述言語学」や、世界の言語に見られる普遍的な法則を記述する「言語類型論」の知識を得ることも必要です。本講座によって、言語学オリンピックでの問題解決能力が向上するだけでなく、学校で教えられる日本語や英語の伝統的な文法が相対的に捉えられるようになり、国語や英語に関する語学上の理解もよりいっそう深まるでしょう。
テーマ
第1講 ルールと遊び方・形態統語論
第2講 音声学・音韻論
第3講 意味論・言語類型論
第4講 文字論・命数論
★JOLでは、たとえばこんな問題に挑戦します
国際言語学オリンピック(IOL)とは…
日本言語学オリンピック(JOL)とは…
時間割・講師担当
- 日程
-
12月15日(火)~12月18日(金)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
岡本 沙紀
【演習編】言語学オリンピックで入門する言語学
- 過年度とは問題が異なるため、 再受講が可能です。
受講目安
中高生の方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
理論物理学者J・J・サクライは “The reader who has read the book but cannot do the exercises has learned nothing.”「本を読んだが練習問題ができないという読者は何も学んでいないのだ」という格言を残していますが、これは理論物理学に限らず記述言語学やその能力を競う言語学オリンピックにも当てはまります。ただ書籍を読むだけでも、演習問題をこなすだけでも実力はつきません。能力を高めるためには、演習を積み重ねながら、その背後にある構造や理論をつかみ、深い理解に達することが必要です。また、こうした学習は言語学を学び始めたばかりの初学者には難しく、優れた先導者が欠かせません。本講座では、言語学オリンピックの国際大会(IOL)・アジア太平洋大会(APLO)・日本大会(JOL)の良問を題材に、講師と生徒のディスカッションによる質の高い演習を積んでいきます。本講座を通して、言語記述に対する高い実力と言語理論に対する深い理解をめざしましょう。
テーマ
第1講 形態統語論
第2講 形態統語論・音韻論
第3講 形態統語論・音韻論・意味論
第4講 形態統語論、文字論、命数論
時間割・担当講師
- 日程
-
12月20日(日)~12月23日(水)
- 時間
-
14:00~17:10
- 講師名
-
小林 剛士
海洋と地学
受講目安
中学理科について一通り理解している方を対象とします。
講座内容
日本は周囲を海に囲まれ、その海洋は気候の形成や生態系の維持に欠かせない存在として、私たちの生活を自然環境・社会基盤の両面から支えています。天気予報でよく耳にする海流や、近年深刻化する気候変動なども、海洋の仕組みと密接に関わっています。一方で、海洋は物理・化学・生物といった複数の視点が絡み合う複雑な対象であり、高校までの学習でその全体像を体系的に理解する機会はあまりありません。本講座では、高校の地学の範囲を大きく逸脱しない程度に、海流や水塊の動きといった物理的な現象、海水中の物質の動きを追う化学的なアプローチをはじめ、多角的な観点から海洋を捉え直し、理解を深めていきます。講師は現在、北極海の海水にごく微量に含まれる放射性同位体を測定し、その分布から海流や水塊の変化を化学的な手法で読み解く研究に取り組んでおり、公開されているデータが物語る多くのことを、研究現場での活用例とともに講座の最後に紹介します。海洋というテーマは日本社会との関わりも深く、国際的にも注目度の高い分野です。本講座で得られる知識は、地学オリンピックの海洋分野の対策になるだけでなく、大学進学後の研究対象や進路を考えるきっかけにもなるはずです。本講座で海洋科学のおもしろさに触れ、その奥深さを体感してみませんか。
テーマ
第1講 前半:イントロダクション―海洋に関する基礎知識/後半:海洋物理―海流とその仕組み
第2講 前半:海洋化学―海中の物質はどのように形成されるか/後半:海洋生物―海洋環境と生物の関わり・データの活用―研究データから海洋を読み解く
時間割・担当講師
- 日程
-
12月20日(日)~12月23日(水)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
青沼 惠人
美しい元素の世界
受講目安
中高生の方であればどなたでもご受講いただけます。
講座内容
3年前の夏、「美しい元素の世界」という2日間の特別講座を開設し、大変ご好評をいただきました。本講座は、前回の内容をブラッシュアップし、4日間の講義用に一から再編したものです。化学を学んだことがない方でも受講できるように、最も基本的な前提知識から解説します。さらに高度な無機化学の教養を交えることで、各元素に対する深い理解をめざします。「なぜ水銀やカドミウムが毒なのか」「なぜレアメタルやレアアースは貴重なのか」「核融合・核分裂の原理」「ビスマス結晶が不思議な色と形をもつ理由」など、元素の美しさとおもしろさの根源に触れてみましょう。前回は「皆さんの好きな元素を1人1つずつ募集し、その元素について詳細に解説する」という形式を採用しました。今回も類似の形式を企画しています。元素に一度でも興味をもった経験のある方はぜひご受講ください。化学への興味は、元素を学ぶ過程で後からついてきます。
テーマ
第1講 化学のきほんの「き」
第2講 無機化学入門
第3講 周期表を縦と横の目で俯瞰する
第4講 誰も知らない元素の世界
時間割・担当講師
- 日程
-
12月15日(火)~12月18日(金)
- 時間
-
17:30~20:40
- 講師名
-
吉田 悠真
-
資料請求はこちら



