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「数学と音楽と人生」中島 さち子 /「シカゴより」越川 皓永

「数学と音楽と人生」中島 さち子

中島 さち子

私は小さい頃、作曲や自由な即興演奏が大好きでした。頭の中に情景が現れ、音になり、自由に踊りだす…空想の旅は、私を色んなところに連れていってくれました。が、中学2年の半ばから、私を魅惑しはじめたのは、数学と文学の世界でした。
中学3年の冬、東京出版『大学への数学』のPeter Frankl先生による『今月の宿題』コーナーである1つの難問に出会い、1か月間文字通り寝食を忘れて考えに耽りました。遂に提出締切日を迎えた朝、偶然高熱を出し布団でまどろむ私のもとに、ある閃きが突然訪れます…” !!! ” 失敗し挫折し続けた果てに舞い降りた発見の喜びを、初めて体験した瞬間でした。また、ア・ヤ・ヒンチン著『数論の3つの真珠』など数学の専門書も徐々に読み始めました。シンプルな問いはまるで壮大な建築物のような旅路を経て解き明かされ、さらにその奥にはまるで神秘的な山に登っていくような深い世界があることを感じ、魅惑されていきました。

次第に、数学に魅了された個性と才能豊かな仲間や先輩、数学者の方々とも出会いました。高校2年、3年の夏には国際数学オリンピックに出場し、インドやアルゼンチンという異国の地で80ヶ国以上の仲間に出会いながら、世界には実に多様な人間達がいること、異なる文化・歴史・価値観があること、そして音楽や数学や笑顔は国境を超えていくことを身を持って体験し、きわめて大きな衝撃を受けました。

私が高校3年の頃、当時東京大学の学生だった吉田輝義さんが『輝義ゼミ』を開始しました。数学の名著を輪読していくゼミで、私はセーラー服のまま高校の帰りに参加させていただきました。そして輝義さんは「現代数学のような素敵で面白い人類の財産を、数学者だけのものにするのは勿体ない!」「僕たちもこんな場所が欲しかった」という熱い思いを河合塾の方にぶつけ、仲間と共にK会を立ち上げました。吉田輝義さんが「整数論」、伊藤哲史さんが「幾何学」、永井保成さんが「代数幾何学」、勝良健史さんが「解析学」等を担当し、それから怒涛のごとくカリキュラム作りやテキスト執筆が始まりました。私も大学入学したての5月にK会に講師として参加し、以降K会創設時代に深く関与させていただくことになります。私個人は位相幾何学や整数論を担当するのが大好きで、生徒の多種多様な大予想や鋭い発見の数々に、たくさんの驚きや喜びをもらってきました。
当時のK会は本当に熱かった!先入観を捨て、数学的にはどのように学ぶのが本質的かについて講師達は夜中に至るまで議論したり、自主ゼミを開いて互いに厳しい指摘をし合ったり。若者たちの熱い熱い思いに動かされ、自由に形づくられてきたK会のような場所は、地球全体を見ても稀有で、間違いなく世界に誇れるExcitingな学び場です。

一方、私は大学時代にジャズと出会い、雑多な人間たちの彩る不条理な世界を、音楽を通して見つめ表現ることにも夢中になりました。そして、昼は数学に没頭し夜はセッションに参加してピアノを弾きまくる毎日を過ごす中で、数学世界で感じた心の躍動と同じような、心が震える瞬間を音楽の中に感じるようになりました。そして私は、大学卒業と共に音楽家としての一歩を踏み出しました。数年前からは数学研究の場にも少し戻り、音楽、数学、多様な人間たちと出会うこの人生が、いま自分の中で繋がってきたところです。

中島 さち子

中学・高校生のみなさんは、感受性が極めて鋭敏で柔らかな、人生の中でとても貴重な時にいます。とにかく失敗を恐れず、自身の感性を信じ、自分のアンテナに触れたものを思い切って徹底的に追い求めてみてほしい。さまざまな点を掘る中で、いずれ点と点は結びついて線となり、あなたにしか描けない夢が育っていくはずです。そして、K会とは、みなさんの好奇心や夢や柔らかな感性という直球を受け止める場です。みなさんの益々のご活躍と挑戦をお祈りしています。

「シカゴより」越川 皓永

越川 皓永

私はK会には生徒、講師として10年近く関わっていました。通い始めたきっかけは思い出せませんが、先輩や友達に勧められたのではないかという気がします。それからは、授業の面白さ、目新しさ、尊敬する講師の方々が自分をずっと惹きつけていました。意識せずとも「学問としての数学」が目の前にあるという最高の環境にいたのは本当に幸運なことであって、今 では大変貴重に思っています。
大学では結局、数学を専攻することにして大学生の間はずっとK会で講師を務めていました。その後、海外に行くことを選び、現在(2014年冬)はシカゴ大学において大学院生として過ごしています。シカゴでの生活も3年目に入り、研究者として羽ばたこうともがいているところです。今学期からは大学生の授業を受け持っていて、K会で教えていたことが時々懐かしくなります。

留学を志した頃、自分が何を本当に求めていたかは定かでないところもあります。世界で活躍していた先輩方に憧れていただけかもしれません。しかし、ある種の閉塞感を打ち破ろうとしていたのは確かです。そして、シカゴでの新しい生活や出会いは、間違いなく良い経験になっています。特に、現在の指導教官には大変良くしていただいて、数学の魅力を新しく発見できたように思います。シカゴ大学の数学の特色というものを感じたり、アメリカならではの人の流れや研究の様子を窺い知れたりするのもいいことです。

最近、昔よりも精神的なことを大事にしています。以前のこの「数学つれづれ草」で、長尾健太郎さんも書かれていますが(※)、数学というのは孤独にやらなければいけない側面があります。数学に熱中しているときは一人だから楽しいというときもありますが、むしろ悩み苦しむことのほうが多いように思います。自分自身、学部生のいつ頃からか一人で考える時間が増え、シカゴで一人落ち込むときもあります(シカゴの冬が厳しすぎるのかもしれませんが)。
しかも、いかに優れた先生でも、一人一人が考えていることにいいアドバイスを与えるのは容易ではありません。
それでも、一緒に悩んでくれる先生や友人の存在というのはかけがえのないものです。

※「学生時代にすべきこと」長尾 健太郎

アメリカの学生の夏休みは長く、この夏は東京に2か月ほど帰っていました。昔いた大学に行けば友人や先生が歓迎してくれる、というのはありがたいことです。いまや研究者として活躍している先輩方、久しぶりに会った友人、新しく出会った後輩、皆がそれぞれの形で数学に取り組んでいるのを目の当たりにし刺激を受けるとともに、自分が相手の刺激になっていればと望み、シカゴに戻ってきました。シカゴ大学の良さも改めて感じながら、じっくり数学に取り組めています。
K会の講師(数学に限らず)は、私と同じ大学院生や大学生であり、日々研鑽を積んでいます。そんな人達に出会うことで、得られるものが少なからずあると信じています。

越川 皓永

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