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2017.6.30公開

力をいれないといけない教科は英語?数学?それとも理科?

国公立大入試における合格者と不合格者の「平均成績」を調査しました!

近畿地区国公立大医学部 科目別合格寄与度

先般、私立大の「科目別合格寄与度」について述べました。再度おさらいしておきますが、この耳慣れない言葉は「受験科目のそれぞれの成績を見て、合格者の平均成績の高い科目(合格に寄与している)」とは何か、を調査したものです。

「私立大学の科目別合格寄与度」はこちら

ここでは、近畿圏の国公立大についてのデータをまとめてみました。さて、国公立大の寄与度を見るには、少し注意が必要です。それは、国公立大の場合、私立大と違って「センター試験のフィルターがある」ことです。普通、「寄与度」を調べるのは、あくまで二次試験を調査することになります。しかし、その調査対象のサンプルは「センター試験の得点と二次試験の得点の両方を合計して合格」したわけですから、若干ですが二次試験傾向がうまく出にくくなる可能性があるわけです。ですから、場合によっては、「不合格者」の特定の科目成績が「合格者」より高いこともありえます。
では、そのあたりを注意しながら、見てみましょう。特に今回は、合格者と不合格者の平均した両方の「平均成績」を調査してみましたので、以下の<グラフ>を参考にしてください。

京都府立医科大学のグラフ

大阪大学のグラフ

滋賀医科大学のグラフ

京都大学のグラフ

大阪市立大学のグラフ

神戸大学のグラフ

奈良県立医科大学(前期)のグラフ

和歌山県立医科大学のグラフ

奈良県立医科大学(後期)のグラフ

例えば大阪大の場合、合格者と不合格者は「数学」の成績がほぼ同じです。しかし、「英語」と「理科」は明らかに合格者が高く、これが合否を分けていることがわかります。
京都府立医大では、むしろ「数学」の成績は不合格者の方が高いくらいですが、「英語」と「理科」の2教科では逆転しており、大阪大と同様にこの2教科が合否を分けているようです。
このように、一つひとつの大学の状況を見ると大体の「寄与度」の線が見えてきます。合格者が基本的に不合格者と違うのは、「理科」の成績の高さだということができそうです。多くの大学の「寄与度」の科目別順位は、「英語」もしくは「理科」のいずれかが1番と2番、「数学」が3番ということがおわかりではないでしょうか。特に「理科」の高成績が必要な大学が多く、これが「医学科受験は現役はたいへん」という都市伝説のもとにもなっているように思います。そう考えれば、それもあながち間違いとはいえないでしょう。
高3生を対象とした河合塾の「全統記述模試」の成績では、偏差値2.5(1ランクに相当します)上げるのには200点満点の英語と数学では10点、100点満点の理科では各科目で5点程度です。ということは、このグラフに見る合格者と不合格者の差はほんの数点程度の積み重ねといえるのです。
受験生の皆さんには、合格と不合格は天と地ほどの差があるにも関わらず、その成績差は意外と近いことに気づいてほしいところです。「うっかり間違った」「勘違いした」と2回唱えれば不合格になってしまうくらいの僅差です。
それを埋めるために、自分がどう動くのかが問われています。もうすぐ夏休みです。このチャンスを生かすかどうかで「ほんの数点の勝負」は決まることになるでしょう。