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田園調布雙葉中学高等学校 稲増 瑶子先生・山田 由佳先生 教員・受検者の声 | ケンブリッジ英語検定|河合塾ケンブリッジ英語検定事務局

英語で自分を表現する機会をとおし、英語で世界を知り、コミュニケーションする力を育成

田園調布雙葉中学高等学校 英語科
稲増 瑶子先生
山田 由佳先生

洋書の教科書で、英語で英語を考える力や自然な言い回しの英語を修得

――御校の、英語教育の特徴についてお教えください。

稲増先生:本校は、幼稚園もしくは小学校から高校までの女子一貫校で、基本的に中学や高校からの外部入学生がいないのが特徴です。その分、学年が上がるにつれて生徒の学力も多様になってきます。一方、英語教育については、小学校で英会話の授業があり、教員は日本人ですが、オールイングリッシュでコミュニカティブな授業をしています。よって、中学段階ではほとんどの生徒がリスニングとスピーキングに慣れています。

山田先生:中学・高校の英語教育の特徴としては、一昨年から検定教科書に加えて、洋書の教科書を使っていることが挙げられます。中学では、リーディングではケンブリッジ大学出版の『Uncover』を使っています。高校は、洋書としては、高1と高2はオックスフォード出版の『Oxford Discover Futures』を、高3はケンブリッジ大学出版の『Unlock』を採用しました。出版社が違うのは、本校の英語のカリキュラムに合った構成の教科書を選んだためです。

――なぜ、洋書を取り入れたのですか? 

稲増先生:生徒たちが英語で考え、英語で表現できるようにするためです。日本語があると、どうしても日本語の脳で考えてしまうので、全て英語の教科書が良いと思いました。文法の解説などで多少日本語を使うことはありますが、生徒の反応をみながら模索しています。

また、洋書は、取り上げられているテーマが多岐にわたっているところが良いですね。中学の教科書は、料理、ヒーロー、ロックフェスティバルなど身近なテーマが多く、高校になると、環境問題のようなグローバルな問題や、異文化理解につながるようなテーマが取り上げられています。
たとえば、国による挨拶やタブーなどマナーの違いに関する章があるのですが、10時に待ち合わせる場合、30分遅れていくのがマナーの国があると知って、生徒は「えーっ!」と驚いていました。世界の国や地域の特色、考え方を知ること、英語を使って知ることができるようになることが、英語を学ぶ本来の目的だと思っています。

山田先生:
扱われている語彙の豊富さにも惹かれています。各教科書にはCEFRのレベルが設定されていますが、各レッスンのテーマを扱う中で使われる頻度の高い語彙が難易度のみにとらわれず使われており、ナチュラルな言い回しやコロケーションを自然と身に付けることができていると思います。生徒にとって新出となる語彙も、明確なコンテクストが設定されているので、英語でのやり取りの中で問題なく理解できているようです。

授業やスピーチコンテスト、日記など自然な英語で自分の意見を表現

稲増先生:洋書は教科書の構成も魅力的ですね。導入の動画、クエスチョンアンドアンサーというように、1つのレッスンにさまざまな要素が入っていて、インタラクティブな授業ができるようになっています。授業をプランニングするヒントもたくさんあるので、教員が授業プランを考える負担も減りますし、スキルアップにもなると感じました。生徒にとっては、英文を読んで和訳するだけでなく、文を自分の言葉で言い換えたり、自分の意見を言ったりする力が鍛えられます。

――授業以外の英語の取り組みとしては、どんなものがありますか? 

稲増先生:中学校では、毎年2月にレシテーション(暗唱)コンテストを行っています。冬休みに、学年ごとに、3分以内に読み終わる課題文を5、6題出し、生徒は好きな文章を選んで暗記してきます。課題文の種類は物語文をはじめ多様で、少し難しいものだと、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユサフザイさんのスピーチを課題にしたこともあります。3学期にクラス予選を行って、各クラスの代表2名が本戦に出場します。

高校は、毎年6月にスピーチコンテストがあります。生徒は、3年間のうち好きな時に1回チャレンジします。スピーチの長さは3分半〜4分で、原稿は、春休みに準備します。こちらも、クラスで代表を2名選んで本戦を行います。テーマは、社会問題や環境問題などのほか、部活など身近なテーマも多いですね。身近なテーマでも、体験を語るだけでなく、意見を述べたり、課題解決の提案まで盛り込んだりして、しっかりしたストーリーに仕上げてきます。本戦の判定はネイティブ教員と外部から招いた審査員が行っています。

――スピーチ原稿を書く力は、どうやって身につけているのですか?

稲増先生:日本語を英語に訳そうとするとどうしても不自然な英語になってしまうので、日頃から、なるべく英語で考えて英語で書くように促しています。「短くてもいいので毎日英語で日記を書いてごらん」と奨励している教員もいます。結構長い文章を書いてくる生徒もいます。

ケンブリッジ英語検定はネイティブ試験官とのスピーキングテストが大きな魅力

――ケンブリッジ英語検定2024年に導入されましたが、洋書の採用と関係はありますか? また、ケンブリッジ英語検定導入の理由を教えてください。

山田先生:両者の導入を並行して検討していたのは偶然です。ケンブリッジ英語検定を導入した理由は、試験の内容と手法が魅力的であったことです。特にスピーキングは、生徒がネイティブの方に自分の英語が通じるかどうかチャレンジできるところが良いと思いました。実際、生徒は、ネイティブの方と会話するのをドキドキしながら楽しみに待っていました。ライティングも、文章をパターンとして覚えて書くというより、読み手や内容に応じた英語を使い分ける良い問題だと思いました。また試験官や試験監督を派遣してもらえるので、教員の負担が少ないことがあります。

――生徒さんの感想や反応はいかがですか?

山田先生:
試験官の方が緊張せずに話せる環境を作ってくださって、「スピーキングが楽しかった」という生徒が多いですね。このスピーキングテストだけでなく、本校で実施している海外留学や派遣プログラムに参加したり、交換留学で外国の生徒が本校に来たりしたときに、相手の言っていることが理解できたり、自分の言いたいことが伝わって嬉しいと感じたりと、外国の方と実際に会話することが、英語学習のモチベーションになっているようです。

――受検に際して準備したことはありますか?

稲増先生:学校としては、試験前にケンブリッジ英語検定「受検の手引き」を見ながら説明はしますが、本格的な指導や対策はしていません。
山田先生:生徒は、オンライン上にある対策動画を観て勉強したり、情報交換をしたりしているようです。

――高2までは受検するレベルを学年で統一しているのはなぜですか?

稲増先生:英語力の高い生徒にとっては易しいという声もありますが、特に中学生のうちは、皆で同じ試験を受けるのが良いと思います。学年の中の自分の位置がわかりますし、英語力がある生徒は自信がつき、英語が苦手な生徒も、歯が立たないということはありません。高3は、大学受験でスコアで使う生徒もいるため、受検するレベルを選べるようにしました。
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中1:YLE Pre A1 Starters(11月)→中2:YLE A1 Movers(11月)
→中3:YLE A2 Flyers(6月)→高1:A2 Key(9月)
→高2:B1 Preliminary(9月)→高3:B1 PreliminaryまたはB2 First(6月)
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――ケンブリッジ英検のスコアを普段の授業で活かしていることはありますか?

稲増先生:高2、高3で習熟度別授業を展開するための材料の1つとしています。

――学年が上がるごとに、4技能全てでバランスよくスコアが上がっているのが素晴らしいですね。

山田先生:「誰かとコミュニケーションしたいから、自分の考えを語りたいから英語を学ぶ」ことを大切にしている本校の英語教育が、4技能をバランスよく評価し、現実的なコミュニケーション力を測るケンブリッジ英語検定とマッチしているのだと思います。洋書を使った授業ではテーマに対して自分ならどうするかなど自分に引きつけて語るので、全員答えが違います。スピーチコンテストも自分自身の考えを発信するためにあります。ほかにも、それぞれの生徒の興味や関心に合わせて楽しんで英語を学んでもらうため、英語の本や映画、音楽など、英語に触れたものを記録して提出してもらう取り組みも行っています。

稲増先生:中学校の文化祭でも、夏休み中に、中1は好きな絵本や本のワンシーンを画用紙1枚に絵と英語と日本語で書いて展示しています。中2は自分の好きな観光地の絵を描いて、説明文を英語と日本語で書きます。中3は、1人1冊本を仕上げます。内容は何でもよく、生徒が好きなものを英語で仕上げます。絵はもちろん上手ですが、発想力がすごいなと、毎年感心しています。個人で英語学習に取り組む生徒やご家庭で英語に触れる機会が多い生徒も多いので、それも、英語力が総合的に向上している要因だと思います。

山田先生:これからも、授業でもそれ以外の取り組みでも、パーソナライズされた生きた英語を使うことを大切にしていきたいと思います。


2025年7月インタビュー実施

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