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あなたは、出身高校の説明をどのようにしますか?

今日、あなたは何を経験しましたか。小さな積み重ねが面接で立派に太刀打ちできる人間力を磨きます。

何をこの人が得てきたのか

目の前の人は一体どのようなことに心を傾けるのかは、「どんなことに関心があるか」の質問である程度は分かります。では、その人がどんなところでどんな影響を受けているのかを、もう少し尋ねて輪郭をはっきりさせたくなるでしょう。
そこで、その方のこれまでいた「集団」に関する質問をして、それを明確にしていく・・・そんな質問を実際に面接試験で問われる場面から見てみましょう。

「出身高校はどんな高校でしたか?」

「出身高校はどんな高校でしたか?」もしくは「あなたの出身高校について説明してください」・・・この質問は非常に多く問われます。面接試験の練習をしてみると分かりますが、「ハイ、私の高校の校訓は『誠実』『友愛』・・・云々」と答える人が相当います。これではパンフレットを読んでも同じですね。
少し考えてみましょう。例えば地元の国公立大を受験すると仮定すると、面接試験の待合室に同じ高校の出身者が何人もいるに違いありません。その人たちの一人一人に「あなたの出身高校について・・・」と尋ねている訳ですから、パンフレットに掲載してあるようなことを尋ねたい訳ではないでしょう。
もし三人連続で「『誠実』『友愛』・・・」とやられたら、面接官はたまったものではないでしょうね。つまり、そんなことは尋ねていないということになるでしょう。三年間、クラスが一緒だった人がいるとしたら、その人と自分は高校での出来事がすべて同じなのでしょうか。ある程度は見ていることが同じなら似てはいるでしょうが、まったく同じになることはありませんね。
話のはじめはパンフレット的でも構いません。ただし、その後には「自分にとっての高校」の説明にすると気が利いているというものです。そこで何を見て、何を得たのか、どんな人たちに出会ったのか、大切にしているものは何か、今の自分の考え方に流れ込んでいることは何かなどを伝えることができれば、自分の輪郭を示す良い答えになるでしょう。
その場で自分のことを伝えるコンテンツと言葉選びを同時にすることは、かなり難しいことです。ならば、今の自分を構成していることは、自分の学校での生活とどう結びついていたかを予め整理し、少なくともコンテンツだけははっきりさせておきたいところです。
後はその場で適切な言葉を探すだけですね。上手く言葉を選んで、それをくっきりとした輪郭で伝えることができれば、それこそ「尋ねたこと」に答えることになるのではないでしょうか。

ある生徒は高校の生徒の「雰囲気」や「気風」のことを話しました。そこに在籍している自分の友人たちがどのような考えを持った人物たちか、その生徒たちを信じていろんなことを任せてくれた担任の先生がどれほどありがたかったなど、人と人との絆を伝えたのです。そして、とてもいい時間を過ごすことができたことは、自分の人生に有意義だったと締めくくりました。
抽象的な高校の映像ではなく、生き生きとした人物模様の中にこれ以上ない高校の説明が入っています。これは、この人にとっての出身高校の説明です。その説明をした彼にどのような人間性が流れ込んでいるのか、推して知るべきでしょう。

「そこであなたはどんなことをしましたか?」

「クラブ活動を熱心にされていたようですね」「ハイ、野球部に三年間おり、副キャプテンをしていました・・・」。ここまでの質問では単にその人の外側を見ているだけです。社会人でいえば、名刺交換をした段階で、「ヘェー、課長さんなんだ・・・」程度のことです。
もしもこれが社会人で営業だったら、この方を通じて取引をするとして、本当に信頼できるか確かめねばなりません。相手が大会社の人だからといって、無条件に信じて取り引きする訳にはいかないからです。きっと、その方のこれまでまとめた仕事や他社との取引の例などを、参考に「人としての信用度」を尋ねるに違いありません。
さて、面接試験でもこれと同様に「あなたは副キャプテンだったということですが、どんなことを経験しましたか、そこで得たことを教えてください。」というような質問があるはずです。副キャプテンであることに意味があるのではなく、副キャプテンの立場だからこそ経験したことに意味があるからです。質問者は、この人はきっと普通の人よりもより多くのことを学んでいるに違いないという読み込みがあるはずです。
それなら、それに見合う内容を返さなければなりません。顧問の先生とのやりとりの工夫、部員に指示を徹底させるためのコミュニケーション、立場上自分が意識したことなど、多くの伝えたいことがあるはずですから、それを整理しておくとよいでしょう。

部員が少なくなり、ほぼ休部になっていたクラブを立て直した生徒がいました。彼女はキャプテンでもないし、クラブは何らかの賞を取ることとも無縁です。しかし、あらゆる工夫で人を増やし、卒業時には立派に活動できるクラブになっていました。彼女はクラブ活動を通じて、何も自分の成績を残すことはできませんでした。しかし、彼女のやってきたことは、他のどのような全国レベルの賞を受賞することより、日常生活では価値のあることのように思います。「私、何も賞はとっていないんです・・・」そういう彼女の笑顔は、私には少し誇らしく見えたものです。

個人に流れ込んでいるものは千差万別です。その中から相手に自分が伝わりやすい方法と材料を選んで渡すこと、これが重要です。周りの環境に常にアンテナを張り、そこで得られることを身につけられるように気をつけていなければ、単なる組織の一員でしかありません。自分が何を見、そこで何を吸収し、何に生かそうとしているかを社会では多くの人が見ています。面接での質問は、そんな社会の目線を代表としているだけなのかもしれませんね。
今日、あなたは何を経験しましたか。何を自分を成長させる材料にすることができましたか。小さな積み重ねで自分の力を成長させることは、英語や数学だけではなく、人間力も同じように思います。

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