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知識も学習も「すべてできる日」にするための秘訣は!?

「人より先のことをしたい」欲目を捨て、反復の重要性を理解すると見えてくるものは・・・?

なぜ「同じこと」をやるのか

受験生の皆さんは、気持ちの上で常に臨戦態勢にあるでしょうか。テストの時に「はじめ!」の合図とともに、すぐに「全力」で集中できれば、上出来です。もちろん、「全力」は「全力のつもり」ではなく、本当に自分の最大集中力とスピードを発揮している状態です。
こんな例はどうでしょう。ホームルームで学習とは関係ない、生活に関するアンケートをとったとします。問題を「解く」訳ではありませんから、緊張する必要もありませんし、すぐに書き終えそうです。ところが、そのアンケートを書き終わるまでの時間は、大方の人が想像する以上に個人差が大きいのです。ある人はとっくに解き終わっているのに、一方でまだ書いている人がいる・・・。そんな光景をたくさん見てきました。
これは、その人の持っている「生活のリズム」が直結しています。日常でのんびりしている人は、何をするにもその延長線のリズムでしかできないことが多いものです。アンケートをゆっくり書いている人が、答案だけは素早く書いている姿を想像することは難しいでしょう。一斉に集まって答案を作成することと、自宅に持ち帰って答案を作成することの違いはそんなところにもあります。浪人すると予備校に来る人が多いことは、それとも関連性があるといえるでしょう。自宅で学習していると、自分のリズムで何でもする人から脱却できないからです。
テストの時、自分のとなりでパラリと問題冊子のページをめくる音がすると、「あっ、自分のとなりの人は自分よりも少し早いんだ」と感じるでしょう。鉛筆の走るカリカリする音を聞いて、「随分答案作成スピードの早い人がいるなぁ」と思うかもしれません。そんな環境に身をおいていると、自分の生活スピードの中の「常識レベル」が変化してくるものです。
自分のスピードを改善するには、日常で少しでも早く行動する訓練が必要です。同じ問題でもできるだけ早く解答できるように訓練を繰り返し、少しでもスピードアップできるように自分をし向けます。また、これを繰り返すことで、解答すべき手法の手順が自分の中でよりクリアになり、問題を見た時に「ひもつけ」できるパターンをより多く、より早く見つけることができるようになるでしょう。繰り返すことで明確な定理が身につけば、多くの問題の見通しも獲得できるに違いありません。

ある時、クラスに英語がまったくできない生徒がいました。彼はどうしたら英文がスラスラと読めるようになるかと尋ねました。単語も熟語もあやふやな彼に、「熟語程度は覚えたらどうですか?」と伝えてみましたところ、「なるほど、熟語ですか・・・。」と妙に納得して帰りました。
2週間ほど経った頃、彼が窓口に来て「全部覚えました」というのです。全部というのは、熟語集にあるもの全部ということです。大体頻出のものでも700語程度あるので本当なのかと思いましたが、彼にいくつか質問してみますと、「こんな言い方も別にありました」と複数の解答をするのです。なるほど本当に覚えているようです。
いったい、どうやって2週間ですべて覚えたのかと彼に問うと、何と彼はこの2週間で熟語以外の勉強を一切していないということが分かりました。確かに「熟語の勉強をしろ」とはいいましたが、それだけでいいとはいっていませんから少し呆れましたが、2週間するとすべて身につくことも分かったのは私にもいい経験でした。普通、そんな変な受験生はいませんから、こういう事件でもなければ実験できませんものね。そのかわり彼は、毎日読み、発音し、紙に書き出し・・・ということを反復して行い、例文も含めてすべて自分の中に入れることを徹底したようです。さらに、今日1番〜50番まで、次の日に1番〜100番まで・・・という風に、ある程度重ねながら学習していたことも効果的でした。
さて、件の彼ですがそれ以来、急に英文の構造が見えてきて、読めるようになったといいます。いちいち辞書で調べる回数が減ってくると嫌気がさしにくくなり、集中力を持続させることができるようになったことも大きかったといえるでしょう。結果的に、これまで難しかった英文解釈がある程度できるようになりました。もちろん単語や熟語だけでいいとはいいませんが、一つひとつ課題をクリアすることで、一つ高い丘に上がった状態になるということなのでしょう。
同じ問題をやっても覚えているから効果がないと主張する人は、何のために繰り返しているかを理解していません。別に、問題を覚えているか覚えていないかにポイントがある訳ではないことが大切です。「同じことを繰り返す」ことは、知識の反復をすることでスピードを増すと同時に「何をさせようとしているかの定理」を何度も確かめよ、ということです。それを身につければ、一つ上に上がれます。それによって見える風景を変え、できることを増やすという、大きな目的がそこにあるはずです。
そんなことは分かり切っているはずですが、これがなかなかできません。理由は「人より先のことをしたい」という受験生の欲目です。経験的には賢い人ほど謙虚さに欠けるケースが多く、結果として反復の重要さを実感するのに何年もかかった人をたくさん知っています。

「できる日」と「できない日」

うまくいかないから学習計画を立てないという人や、頻繁に計画を変える受験生がいます。しかし、訓練するなら同じスケジュールで繰り返すように努力してみてもいいでしょう。
どうしても時間の使い方に不都合があれば計画を変えてもいいですが、少し窮屈な程度ならしばらくやってみてもいいはずです。ある日はできて、ある日はできないことが繰り返されるなら、特定の曜日の計画を書き直せば事足ります。
「できる日」と「できない日」を繰り返す・・・。それが自分の集中力のせいなら、明日は今日よりましになるようにやってみるという心掛けです。自分の最大限の力を発揮できるまでには、少し日数が必要です。それでも諦めずに繰り返してみると、知識も学習も「すべてできる日」がいつか来るに違いありません。

さて、今日はあなたにとって「できる日」になりましたか。

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