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「ハイ」としか答えようのない面接質問がある 知っ得!医学部合格の処方箋 知っていますか?~知識編~ | 知っ得!医学部合格の処方箋 | 医の知の森<近畿地区医学科進学情報センター>

体育会系!?「ハイ」か「イエス」か「喜んで」

面接試験には、素直に「ハイ」と答え前向きな姿勢を示す必要がある場面もあるんです!

面接での質問の方向性

毎年受験生が知らせてくれる面接試験での質問事項やグループ討論の「テーマ」を分析していますと、大学の面接官の方々が、受験者の人物像を引き出したり、個人の論理能力を引き出したり、さまざまな工夫を凝らしておられることがよくわかります。かつては単純な質問だったことでも、最近では質問の仕方に変化があって、工夫をしておられる様子が見て取れるものです。
一般に面接質問への回答の形式でみると「ハイ」か「イイエ」などの選択的回答を返すものと、「説明する」「論理展開する」などの一定の説明力が必要なものの2種があります。ただし、近年の医学科面接試験では前者の選択的回答を返すだけでいいものは滅多にありません。
単純な一例を挙げれば、「新幹線で来ましたか」という質問はどうでしょう。これなら「ハイ」か「イイエ」で答えることになります。しかし、この種の質問がなされる可能性はほとんどありません。
一方、やや似ているように考えられがちですが、「ここまでどうやって来ましたか」という質問は意外とされています。これは「交通手段を知りたい」質問ではなく、誰にとっても特殊な知識が不必要なことを「説明して相手に伝える能力を知りたい」からでしょう。
質問者にとっては「交通経路」が関心事ではなく、「説明の仕方」が関心事です。つまり、「何だかこの人の説明はわかりづらいな」、もしくは「非常に理路整然と話せる人だ」ということが評価のポイントになるのではないでしょうか。そういった観点をみたいのであれば、「ハイ」か「イイエ」で回答させる質問では物足りないといえるでしょう。

ところが、これだけ質問項目が精選されてきているにもかからず、大学の面接試験とは不思議なもので、なぜか「心がけ」や「気合い」を確認するためだけという質問が一定程度混じっていることがあります。こうなってきますと、回答は「ハイ」か「イイエ」ではなく、「ハイ」としかまず答えられなくなってきます。それにも関わらず、中にはこの種の質問に対して「イイエ」的な回答をうっかりしてしまう受験生が混じっているのも現実です。それこそ「地雷」を踏みにいっているようなものでしょう。ではいったいそれはどんな質問なのでしょうか。
以下、いくつかサンプルを見てみましょう。この質問は生徒からの報告をもとにしていますので、質問前後のやりとりが不明なままで列挙しているものがほとんどです。ですから、ある程度表現の正確性には欠けることもあることはご了承ください。

「ハイ」としか答えようのない面接質問とは

(例1)「血を見ても大丈夫か」(某私立大)

将来的には医師にはさまざまな道があり、臨床医のみではなくて研究や行政の道もありますから、必ずしも「血を見る現場」ばかりではありません。そうはいっても、学部生や病院実習などのレベルでこれを避けることは難しいでしょうから、これに「イイエ」とは答えにくいものです。ある意味、聞いたところで選択によって生徒を分けるわけにはいかないものですから、単に「ハイ」という覚悟がほしいということなのでしょう。

(例2)「大変だが、がんばれるか」(某公立大)

受験生に医大生としての心構えを尋ねています。前後のシチュエーションと連携した質問であった可能性がありますが、質問した面接官は「ハイ」とストレートに覚悟を述べてほしかったのではないでしょうか。

(例3)「体力に自信はあるか」(某国立大)
(例4)「研究するには体力が必要だが、自信はあるか」(某国立大)
(例5)「医師には体力と継続した努力を行う精神力が必要だが、備わっているか」(某国立大)

(例3・4・5)は共通して受験生の体力面の不安がないかを尋ねています。前後の質問シチュエーションが不明ですが、中には病気による長欠があるような「特別な履歴」の人に、気遣いで尋ねているものも含んでいるでしょう。そういう場合は「ハイ」ではなく、「現在は特に体力面での影響はありませんので、十分修学できる状態です」など、補助的なご説明があるとより良いでしょう。
しかし、受験生のヒアリングに出てくるこの種の質問の回数は結構多いので、そういった「特別な履歴」の人への気遣いの場合以外が大半であることは明白です。つまり、単純に「結構きついけど覚悟はいいですか」と尋ねているだけです。
当然ですが、ここでも「ハイ」という返事を想定して面接官は尋ねているのです。ここで「イイエ」、もしくは「イイエ」の方向での回答は避けるのが社会的には常識です。面接官は決して「あまり自信はないです」というような正直な回答を期待しているわけではないはずです。

(例6)「ここは田舎だが大丈夫か」(某国立大)
(例7)「東京での一人暮らしは大丈夫か」(某私立大)
(例8)「一人暮らしに不安はないか」(某私立大)

(例6・7・8)は、出身の地元を離れて一人暮らしをすることになるであろう受験生への質問です。入学後は当然一人暮らしをすることが前提で受験に来ているわけですから、この質問には当然「ハイ」以外の回答はありえませんね。ここでも「いやぁ、自分でも大丈夫かなぁなんて思うんです…」などと正直な不安を面接官にぶつけて親近感を高めようとすることは、あまりおすすめできません。それは心の中で呟いていただくとして、表向きには「もちろん大丈夫です、問題ありません」と断言して、さらりと次の会話に進んでほしいところです。

(例9)「寮生活は大丈夫か」(某私立大)
(例10)「寮の規則を守れるか」(某私立大)

これこそまさに「ハイ」としか答えられない質問です。医学科の中には寮に入ることが前提の大学もあります。そこで「できれば守れるようにします」とか、「たぶん大丈夫だと思います」などと答えられても面接官は困ってしまうのです。相手の立場をよく理解して「もちろん大丈夫です」と断言してあげるくらいでなければなりません。

今から思えば笑い話になるでしょうが、かつては結構多くの大学で「あなたはコミュニケーション能力のある人ですか」という質問が真剣になされていました。回答は当然「ハイ」でしょう。
しかし、当然ながら、コミュニケーション能力があるかどうかを「ハイ」と答えさせることではかれるはずもなく、今は本当に説明させることでその能力を問う質問に変化しています。

いくつかサンプルを示しましたがいかがでしょうか。このように、未だに受験生に「ハイ」と単純に決意を述べさせたい質問は残っています。これは社会的に求められていることにあわせることができる、ある種の社会性を試しているともいえるでしょう。社会に出れば、「ハイ」といえる「素直」さが求められる場面があります。上記のサンプルではほぼ「ハイ」で問題がないシチュエーションのはずですね。

面接官が「ハイ」という回答を想定しているな、と感じたら素直に「ハイ」という回答をしておきましょう。妙な条件付けをして場合分けなどせず、素直に「ハイ」と答える前向きな姿勢が必要です。これがセンスのある面接というものです。