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「あがる」状態を分析し、プレッシャーを軽減させることができる

医学科入試に不可欠な面接試験。プレッシャーの軽減方法や「あがり症」の人へのアドバイスなど、役立つ情報がココに!!

「不適格」とはどういうことか

医学科入試に面接試験が不可欠であることは、これまでにも再三触れてきました。面接試験を点数化している大学もありますから、十分に準備をして自分の「思うところ」を表明しなくてはならないでしょう。
一方、面接試験を点数化していない大学も多く存在します。しかし、そのような大学では「面接試験で不適格とされた場合には不合格とすることがある」という意味のことが、要項に明記されているケースがあります。いくつか実際の記載状況を見てみましょう。

(神戸大学の入学試験要項より)

・面接の結果によって、医師及び医学研究者になる適性に大きく欠けると判断された場合は、筆記試験の得点にかかわらず不合格とします。

(大阪市立大学の入学試験要項より)

・医師としての適性について面接で評価を行い、学力検査の成績と総合して合否を判定する。面接にて医師の適性を欠くと判断された場合には学力検査の成績の如何に関わらず不合格になることがある。

(滋賀医科大学の入学試験要項より)

・面接は、将来、医師、看護師、保健師、助産師又は研究者となるにふさわしい資質・適性の観点から評価します。

・面接は、段階評価を行い、その評価が最低の場合は、総合点の如何に関わらず不合格とします。

(広島大学の入学試験要項より)

・面接は段階評価を行います。

・面接は複数の面接員で医療人としての適性を評価し、A(入学させてもよい)、B(入学させたくない)の2段階評価を行います。

・総合点の順位に関係なく不合格とする場合:個別学力検査のいずれかの科目の得点が、学科受験者の平均点の60%に満たない場合、面接員全員がB(入学させたくない)と評価した場合。

すべての大学を網羅することは避けておきますが、上記のようにいくつもの大学で明確にその記載があることがわかります。

実際にはよほどでないと「不適格」にはならないと思われますが、これまでに何人かは該当のケースに出会ったことがあります。概して、面接官が質問したことに対し、「相手の質問に真摯に考えて答えるスタンスをもてない」傾向にある人や、通常の会話のやりとりレベルで、「日常のコミュニケーションに不安があるのではないか」と疑念をもたれる可能性のある人などは、日常から意識をした訓練をしておかれる方が良いでしょう。

「あがり症」の人へのアドバイス

「あがり症」の人はこういうお話を聞くと、とても不安になるに違いありません。しかし、少なくとも「あがってしまってうまく話せない」ような状態が上記と同レベルで扱われるとは思えません。といいますのも、あがり症の人は「特殊な場面において緊張が高い状態」なだけですから、質問する側(面接官)の資質や質問の方法によっては、そういう人にも回答させることができるはずだからです。質問者の工夫によって回答を引き出すことができるという点において、これは上記の状況とは異なるといえるはずです。ですから、あがり症の人はそれほど臆せずに、落ち着いて面接に向かうようにすれば良いでしょう。
そうはいってもあがり症の人は、「それでも上手く答えられない」といいたくなるかもしれません。一般に、面接で「上手く答えられない」という人を見ていると、この「答えられない」という状態が2つのパターンに分かれているように見受けます。一つは「答えるための資源が自分の中にない」状態、もう一つは「答えるための資源はあるけれども、言葉を探しあぐねている」状態の2つのパターンです。
一般に「答えるための資源が自分の中にない」状態は「知らない」といいます。これは「上手く答えられない」という状況ではなく、「答えるコンテンツがない」状態で、「不勉強」ということです。どんな場合でも面接試験では、常に答えるための準備だけはしておかねばなりませんから、これは論外なはずですね。
本来「上手く答えられない状態」と我々が表現する場合、自分の中に「答えるための資源があるけれども、言葉を探しあぐねている」状態のことです。別の言い方をすれば、「緊張しすぎて言葉を見つける心の余裕がなくなってしまった状態」のことで、あがり症の人にはありがちです。
面接で「上手く答えられない」と自覚している人は、自分の「上手く答えられない」状況をよく見極めておきましょう。「緊張しすぎて言葉を探す心の余裕がなくなってしまっている状態」なのか、単に「知らない」だけなのかは大違いです。それによって、対処すべき方向や準備の方向性は違ってくるはずです。

あがり症の人は、一言一句回答を準備して、暗記したように話そうとすると却ってプレッシャーがかかってしまいます。ここは思い切って、伝えるべきアウトラインのみ頭の中に箇条書きで準備し、表現方法や言葉はその場で考えればいい…くらいに方針を切り替えてしまってはどうでしょうか。つまり、私からのご提案は、プレッシャーを取り除く方法を探すことではなく、「セリフを忘れないようにするプレッシャー」から、「その場で言葉を探すプレッシャー」に「プレッシャーを切り替え」てみてはどうか、ということです。

面接の練習効果でプレッシャーを軽減させよう

多くの高校と同様、われわれ予備校でも「面接試験の練習」を行っています。いわゆる模擬面接ですね。実際に「面接試験の練習」をやってみますと、残念ながら結構グダグダの面接内容で終わってしまう方もおられます。そういう方の中には、毎年「もう1回お願いします」という人がおられるのですが、私は「心配しなくても特に2回目は必要ない」とお伝えしています。これまでの面接試験指導の経験では、「そこを何とかもう1回練習を…」ということで、実際に「もう1回練習した方」の大半が、「まるで別人」のように改善していることが普通だということを経験しているからです。
実際に「その場で言葉を探すプレッシャー」を体験した人は、次はそのプレッシャーに打ち勝って対応できるようになることが多いのではないか、ということを何度も経験してきました。しかし、それをよりグレードアップするために、ぜひやっておいてほしいことがあります。
まず1回は面接試験の対面練習をしてください。これは必須です。ポイントはその後、面接試験本番の何日か前に「実際に声に出してみる練習」を自分一人で1回だけしてください、ということです。これが面接試験の「もう1回」の代わりの効果を出すはずです。頭の中に知識としてあることを「心の中だけでつぶやくこと」と、これを「一定のリズム感で音声に変えていくこと」は違うものです。「実際に声に出してみる練習」を1回だけやっておくことは、面接試験本番での言葉探しの緊張から自分を解放するものです。
残念ながら、この練習を省いて面接の本番に臨み、結果的に本番で「あと一歩上手くいかなかった」という方をたくさん見てきました。たった1回だけでかまいません。ぜひ「声に出してみる練習」をしてください。そうすれば深呼吸ひとつで、きっと落ち着いて面接試験を乗り切れるように思うのです。

面接で「上手くいかない」と思っている方でも、自分が思っているほど客観的にはひどくないことは多いものです。気持ちを落ち着かせ、ゆっくりと言葉を探せば、面接官もしっかりとご対応いただけるに違いありません。