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甘い考えは通用しないのが医学科の推薦入試

都道府県の視点からみた推薦入試について確認してみよう。

「推薦入試」は「合格しやすい入試」ではない

大学入試全般には、年度末頃(2~3月)に実施される「一般入試」の他に、それ以前の時期に実施される「推薦入試」があることはよく知られています。では、皆さんは「推薦入試」に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
世間的には「推薦入試」といえば、一般入試がスタートする前に「受験機会を増やすための入試」というイメージがあるようです。私立大学の医学科以外の「推薦入試」の大半は、確かに「受験機会を増やす」ような使い方をされることは事実で、しかもやや難度も低いケースがあります。そこで、「推薦入試」=「受験機会を増やす」=「やや易しい」とイメージされやすくなっているのでしょう。
2007年度頃からこの2017年度までの10年間で、国公立大医学科全体の定員の増加率は、一般入試より推薦もしくはAO入試の方が大きいのは事実ですから、そういうイメージを医学科にも当てはめて考えている人も多いかもしれません。しかし、医学科の推薦入試の現実はそう単純ではありません。

意外と難関な医学科推薦入試

推薦入試とはいえ、特に国公立大学の場合はセンター試験を課していることが普通ですから、当然一定程度の学科試験の学力がなければなりません。また、大学の個別試験は一般入試よりも前の日程で実施されるうえに、面接や小論文を課すことが多いため、日常の学習とは異なる訓練が必要になる場合があります。
入試の実施時期、入試科目の多様性などに対応する一方、一般入試受験の準備を平行して進めることになりますから、日々の学習に当てる時間は一定の制限を受けながら進める必要があります。推薦入試の準備をする人は、一般入試だけを想定している人に比べて、それだけ学習にバランス感覚が必要であることを知っておきましょう。
また、国公立大の推薦入試は地域医療や診療科の指定など、卒後勤務へ義務を課すことが多いことも知っておく必要があるでしょう。つまり、推薦入試は、それぞれの地方の「医療不足」に対応すべく設けられているケースが多いということです。ですから、出願資格では居住地域や出身高校を限定していることが多いわけです。
また、京都府立医科大学や神戸大学のように、奨学金受給を合格後の要件にしているケースもあり、その場合は府県の予算を人材育成に注入しているという面もありますから、それに見合う「人物としての資質」は当然、必要になってくるわけです。

近畿地区医学科推薦入試の具体

では具体的に推薦入試の状況を見てみましょう。ここではタイトルどおり、近畿圏の国公立大に特化して考えます。
ちなみに、近畿の私立大は近畿大のみが推薦入試を行っています。全国の他大学が「推薦=専願」のみで、合格後に入学を確約する区分であることが普通なのに比べ、近畿大はめずらしく併願可能な推薦入試となっています。当然倍率は高く、合格の難度も高いといえます。

では、以下に近畿地区国公立大学の推薦入試を書き出してみます。なお、表記は解説の為に簡略化したものですから、詳細は要項本体を必ず確認してください。

<滋賀医科大学>

◇募集人員:25名
・滋賀県内の高校卒業見込み10名、滋賀県外高校または卒業見込みで本人または1親等の親族のいずれかが滋賀県居住者3名、出身地区問わず12名
・現役のみ、評定平均A段階(4.3)以上

◇卒後義務
・明記なし

◇選考方法
・センター試験+小論文+面接試験

◇入試スケジュール
・出願:11月1日~7日
・大学での小論文と面接:12月9日
・センター試験受験:1月13日・14日
・合格発表:2月7日

<京都府立医科大学>

◇募集人員:7名
・京都府内の高校もしくは中学卒業者、もしくは京都府に保護者が1年以上在住
・4浪まで
・評定平均AかマルA(4.3)以上

◇卒後義務
・あり

◇選考方法
・センター試験+面接試験

◇入試スケジュール
・センター試験:1月13日・14日
・出願:1月中~下旬
・面接:1月下旬
・発表:2月上旬

<神戸大学>

◇募集人員:10名
・兵庫県高校もしくは中学出身者、もしくは兵庫県外高校出身者で本人か保護者が3年以上兵庫県に在住しているもの
・評定平均4.3以上
・1浪まで
・1高校の推薦は2名以内
・同大学のAO入試との併願は不可

◇卒後義務
・あり

◇選考方法
・センター試験+面接・口述試験

◇スケジュール
・出願:1月16日~24日
・一次合否発表:2月1日
・二次選抜:2月5日
・二次合否発表:2月7日

<奈良県立医科大学>

◇募集人員:10名
・兵庫県高校もしくは中学出身者、もしくは兵庫県外高校出身者で本人か保護者が3年以上兵庫県に在住しているもの
・評定平均4.3以上
・1浪まで
・1高校の推薦は2名以内
・同大学のAO入試との併願は不可

◇卒後義務
・あり

◇選考方法
・センター試験+面接・口述試験

◇スケジュール
・出願:1月16日~24日
・一次合否発表:2月1日
・二次選抜:2月5日
・二次合否発表:2月7日

全体として

以上、近畿地区国公立大推薦入試の状況をまとめてみました。基本的には、いずれもその地域の医療を担う人物の選考というイメージが強いことがわかります。したがって、一般入試に比較すると、推薦入試の出願者の方が考え方が大人である必要があるとさえいえるでしょう。医学科の推薦入試を志す人は、その地域の医療の現状についての認識を持ったうえでの出願が望まれます。
また、センター試験が必須であることからわかるように、センター試験で得点が取れなければ合格は難しいでしょう。学科試験の成績が安定しない人は「チャンスを増やす」ような甘い発想は捨てて、むしろ一般入試に専念する方がよいのではないでしょうか。
これまでの経験からいえば、推薦入試対策に無理をしたためにどちらのチャンスも失った人が多いことは、知っておいてほしいところです。自分の成績の判断は自分自身では客観的にできないことが多いものです。必ず指導される方と連携をとり、アドバイスをよくおききになることをおすすめします。