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知っているようで知らないのが「ボーダーライン」

皆さんが出願の際に参考にするボーダーライン。
その設定方法についてご説明します。

センター試験が終了し、いよいよ国公立大の出願決定の時期になりました。多くの受験生が各社の発表する「ボーダーライン」を参考にすることでしょう。
さて、河合塾のいう「ボーダーライン」は、「合格と不合格の割合が50%になるセンター試験得点のライン」という意味です。その他にも「合格濃厚ライン」と「合格注意ライン」の2つも同時に設定し、その得点前後のポジションで「評価基準」を出しています。以下に示します。

センター試験得点 評価基準

評価基準Cはボーダーラインの前後の得点のことを指しており、出願する参考になる評価です。そこで、今回は代表としてボーダーライン設定の説明をしましょう。

神戸大学 医学部-医学科 前期 ボーダー設定状況

神戸大学 医学部-医学科 前期 ボーダー設定状況<表1・表2>

<表2>は一昨年(2015年)の入試結果の状況です。2015年入試の結果を追跡し、どの得点で何人合格し、何人不合格になったか得点に対応させたものが中央の列です。合格率が50%になる得点を探して②の印の得点を見ると、「7人合格・5人不合格」になっています。もう1ピッチ上げて338点を見ると、11人合格して3人不合格ですからこれでは合格者が多すぎますね。
そこで「334点/375点満点」が「合格率50%」として妥当だと判断し、この得点を「ボーダーライン」として設定した訳です。またこの時、前年のセンター・リサーチ(自己採点)の段階で、上から足し算していった累計人数は「111人」(①の印)のポジションでした。これが翌年の「予想ボーダーラインを決めるポイント」になります。
では、この経験を生かして、次年度のボーダーを設定し、その結果を検証してみましょう。<表1>の右側にある「2016センター・リサーチ」の累計人数は、昨年(2016年)の累計状況です。センター試験後にボーダーを設定する段階では、当然「入試結果」の方はわからないわけですから、<表1>の昨年の状況を参考にボーダー設定をしていくことになる訳です。
単純に考えると、「119人」まで累計したポジションが昨年の「111人」まで累計したポジションに近いと見ることができますから、ボーダーラインはここ(334点/375点満点)に設定しても(③の印)、昨年どおりの結果になりそうです。
しかし、ボーダーラインの設定は、一人の担当者が模試も含めてほぼ一年間設定し続けていますので、これまでの経緯やセンター試験の平均点を加味して設定を調整することもあります。
神戸大学のこの例では、微妙ながらセンター・リサーチの累計人数の上位は人数が昨年よりもやや多く、わずかですが上向けの力を感じませんか。ということから、設定担当者は「119人」の累計よりも一段上の「79人」の累計に注目し(④の印)、ここ(338点/375点満点)にボーダーラインを設定しました。
実際、翌年の6月に入試結果を検証したところでは、この得点(338点/375点満点)での合否状況は「7人合格・9人不合格」でしたから(⑤の印)、設定の読みどおりの結果だったことがわかります。

さて、上記の<表1>や<表2>のサンプルを見てお気づきのとおり、実はボーダーラインに未到達の生徒でもそれなりに合格者は出ます。これは二次試験で合否の逆転が起こっているためです。ですから、「評価基準C」はボーダーラインの上下をまたいでいる訳です。ただし、大学によってこの傾向の大小が多少違いますから、出願にあたっては必ず担任の先生や指導の方によくご相談していただくことが大切です。

2017年も同様に各大学の「予想ボーダーライン」を設定しました。ただし、上記の例に使用した神戸大学については、定員増やセンター試験の得点比率や配点変更、面接試験の非得点化など、いくつかの変数が加わりますから前年のように単純ではないでしょう。各大学とも、そういった入試変更点をよくご理解いただいたうえで、出願の参考としてください。

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