受験対策をする 九州大学をめざす|河合塾の難関大学受験対策
九州大学をめざす受験生へ河合塾の進学アドバイザーがアドバイス
河合塾の進学アドバイザーである九大チューターが、九大受験のポイントと対策をアドバイス。チューターのアドバイスを基に、九州大学合格に向けて受験対策をはじめましょう。
九大入試の特徴
九州大学の入試がどのようなものか知っていますか?まずは、入試の特徴についてご説明します。
九大は入試改革で問題の難易度がガラッと変わった大学
九州大学の偏差値は学部により異なりますが、55.0~60.0前後の学部が多く、医学部医学科など一部の学部・学科では67.5以上になります。また、共通テストでは75%~80%の得点が求められます。
二次試験では、理系は英語・数学・理科、文系は英語・数学・国語(共創学部は英語・数学・小論文、文学部は英語・数学・国語・地歴)が課されます。また、すべての受験科目で記述問題や論述などが出題されるため、それぞれの形式にあわせた対策が必須です。
入試の特徴としては、九州大学は2020年度の入試改革を機に問題の形式が変わり、数学や理科の問題については難易度も変わったことが挙げられます。具体的な変化の内容や現在の入試のポイントは科目別のところでお話ししますが、形式や難易度の変化にともない、過去問演習の際には注意が必要です。本番に向けた対策には入試改革後の過去問と入試オープンの過去問を使い、古い問題は問題集として利用しましょう。
九大入試の科目別のポイント
英語は自由英作文を短時間で仕上げられるかが重要
英語はここ数年、自由英作文が大問で2題出題される傾向が続いています。自由英作文のウエイトが重いだけでなく、自由英作文に時間をかけすぎると、長文問題に時間が割けないという問題構成です。
自由英作文をただ解くのではなく、短い時間で一定のクオリティに仕上げた上で、長文にしっかりと時間をかけて高得点を狙うということが、大きなポイントになります。
ただ、時間をかけたら大きく点数が稼げる、というほど易しい長文が出題されるわけではありません。単語・イディオムや文法などの基本の上に積み重ねた精読力・読解力が求められます。平均点前後に多くの受験生が集中しやすく、高得点も難しいことから、落としたら落とした分だけ他に差をつけられる科目だと思ってください。
理系数学は難問が解けなくても合格できる?
理系数学は、医学部を除き合格者の得点がここ数年250点満点中100点を切る状況が続いています。100点を超えていたらアドバンテージになるようなイメージです。
そうすると、つい過剰に難しい問題にチャレンジしがちになるのですが、無理に背伸びをして難問ばかりに目を向けるのはおすすめできません。例えば、問題の導入部分である(1)を全大問で解ければ75点くらい得点できます。そのため、全大問の(1)を解いて、あとは一問完答を狙うような戦い方でも十分戦えます。もちろん、他の科目に苦手科目がなく、数学の基本ができている(偏差値60.0前後が取れている)場合は、問題のレベルを上げて戦ってもよいでしょう。
数学が得意なほうだと思っていても、安定して高得点を取ることは難しく、本番では100点に届かないこともよくあります。どんな問題でも6割取れる学力がつけられたら別ですが、そうではない場合は超難問を解くのではなく、基本的な内容の(1)と解けそうな大問で得意な人は100点を、苦手な人は80点を『常に』取れる状況を担保し、数学以外の科目も強化しましょう。
対策すべき問題を選ぶ際の線引きの設定や、学習計画については、ひとりで悩むのではなく、ぜひ気軽に河合塾を活用してください。
理科は高得点を狙える問題も多い
理科は数学とは対照的に、標準的な問題の出題がずっと続いていますので、得意な人は高得点が狙える科目と言えます。理科で総点を上げたい人であれば250点中200点越えを狙うことも不可能ではありません。
差がつきにくい英語・数学と比べ、理科は稼ぐことができる唯一の科目となるため、英語・数学の学力をつけた上でどれくらい理科に注力できるかが、合否に大きく影響します。
分野ごとの関連性がとても高く、考え方も連動するという理科科目の特性上、最初の分野からきちんと理解していった方が、学習体系的に効率が良いです。
河合塾でも高3生のスタート期から全範囲を一周するカリキュラムになっており、映像での振り返り受講もできます。そういったカリキュラムや機会を積極的に活用して最初の分野から学習していくことを強くおすすめします。すべての分野を一度押さえた上で、苦手な所にアプローチしていく流れで学習していきましょう。
低学年はなかなか理科まで手が回りませんが、英語・数学で偏差値57.5以上を確保したうえで理科まで手を伸ばすという状態が理想です。
医学部医学科は1つレベルを上げた対策を
文系数学は合否を分ける科目
文系は数学が苦手な受験生が多く、文系数学は大きく差がつく科目です。ここ数年、取れてほしい大問と、得点が難しい大問に分かれる傾向が続いています。取れてほしい大問を落としてしまうとかなり厳しくなる一方、得点が難しい大問で部分点を少しでも稼げるとアドバンテージになります。得点が大きく上下し、簡単に50点くらいの得点差がついてしまうため、合否を分ける科目と言えるでしょう。
九大数学では解くべき問題を見極める力が必要となります。具体的に、この年だったらこの大問を優先すると良いといったアドバイスは高校の先生や、塾の講師に相談していただくのが一番だと思います。おすすめの講座の授業では、解くべき問題のアドバイスも講師からうけることができます。また、問題を選ぶ際の線引きの設定や、目標点がこれくらいだからここまで解ければ大丈夫、という計画については、チューターとしてよく相談に乗っています。不安な方は、ひとりで悩むのではなく、ぜひ気軽に河合塾を活用してください。
文系国語はアウトプットの練習が必須
文系の国語は、学部によって形式や問題数などが異なりますが、共通して時間がないという特徴があります。時間が短い中でしっかり論述をしなくてはなりません。国語は定期テストやマーク式/客観式の問題であれば対策をしなくてもそれなりに取れてしまい、危機感が薄い受験生が多いのですが、短時間でしっかり論述するとなると論述の対策・練習なしには対応できません。読解した上で明確に自分の答えを持って書き始め、字数内に納めるというアウトプットの練習と、可能であればその添削までたくさんこなしておきましょう。
実際に、自分が書いた文章がどこでどれくらい減点されてしまうか、ということを誰かに見てもらうと、対策の必要性が実感できると思います。論述力はすぐに伸びるものではないので、河合塾では、論述の添削や過去問の添削指導を行って、中長期的に対策しています。
共通テストは「どこを得点するか」よりも「どこをどれぐらい落とせるか」で考える
九州大学の共通テストと二次試験の「配点比」は、前期試験ではほとんどの学部・学科で二次試験の配点が高く、中には共通テストを軽んじている人も見られます。しかし、二次試験と共通テストの「得点比」を見ると、1:1ぐらいになっている合格者も実は多く、二次試験の難度の高さも要因となって、結果として実得点では共通テストの方が高いことも少なくありません。
共通テストで合格に求められる75%~80%ほどを得点するとなると、どこを得点するかではなく、何をどれぐらい落とせるかを考えることになります。確認すると、二次試験で使わない科目でも70%~75%以上の得点が必要になることがわかると思います。
二次試験で使わない科目はなかなか自分でやらない科目です。75%以上の高得点をめざし、効率よく対策するために塾の講習などを利用する受験生が多いです。
河合塾では一人ひとりの状況を見て、どの科目をどのように対策すれば良いかチューターが一緒に計画を立てています。なんとなくで学習せず、しっかり道筋をつけて学習することが、時間がない現役生にとって最大のポイントです。
チューターが教える、勉強でつまずきやすい3つのパターン
これから受験勉強をしていくうえで注意してほしい、伸び悩みやすい勉強方法を3パターン紹介します。
過剰に難しい問題に挑戦している
まず、過剰に難しい問題に挑戦し続けるパターンです。この場合、難しいところまで頑張れていて、学力自体はつき、現役でうまく行かなくても高卒生で合格することもあります。
しかし、その頑張りが実を結ぶまで時間がかかったり、ほかの科目まで手が回らなかったり、何より基本が徹底できておらず、そもそも難問の考え方の芯となる部分が本当には理解できていなかったりと、当の本人は順調なつもりでも、結果的に終盤で苦戦しがちなところが、このパターンの特徴です。
まずはしっかりと基礎をおさえた学習から取り組みましょう。
理解だけして満足してしまう
次に、理解することをゴールにしているパターン。理系生に多いのですが、「この問題はこんなふうに解くんだ、なるほど」というところまで来たら、そこから先は計算しなかったり、復習がおろそかになりがちになります。新しい問題にチャレンジしたり難しい所を理解したりすることがゴールになっていて、演習量が全然足りていないため、「分かる」けれど「点数が取れない」状況で立ち止まってしまいます。テストや模試で「本当は分かったのに」「ここはミスしなかったら」などのワードがよく出てしまう人は要注意です。「分かる」ことは前提で、そこで満足せずに「できる」まで演習しましょう。
演習だけして理解をおろそかにしてしまう
最後に、きちんと理解できていないのに、演習だけはたくさんしているパターンです。高校入試までは、理解が浅い状態だったとしても、演習によって得点につなげられることも少なくありません。しかし、一定以上の難易度の問題や共通テストのような特定のパターンだけではない問題には対応ができず、得点が伸び悩んでしまいます。「学習量」は当然必要です。しかし、ただガムシャラに演習するのではなく、「よく分からない」「しっくりこない」ときには立ち止まってしっかり理解の過程を踏みましょう。
模試返却時に見るべきポイント
高1・2生に関しては、英語は学習状況がそのまま成績に現れます。不足しているところを補いましょう。数学は、特に理系生は数学Ⅰ・数学Ⅱでできていない分野がある場合は注意しましょう。そのままにすると数学Ⅲの学習時に苦労します。
河合塾では、模試の返却時に合格者の同時期の成績を見せて、英語・数学・国語それぞれの高2生の冬までの成績伸長をイメージしてもらっています。
高3生の文系は、数学の分野の学習状況や、模試のタイミングでしか指標が見られない英語のリスニングの学習状況に注意しましょう。
理系は、第1回の理科の分野の確認が重要です。最初に習う分野ができていないと、後の分野はできません。できていない分野があれば、必ずそこを潰しましょう。
受験生へのメッセージ
学力を伸ばすことは大切ですが、それだけでは不十分で、受験で意識すべきは「学力伸長を受験までに間に合わせること」です。特に九州大学をめざす場合、二次試験は基本的に全科目で論述・記述が必要になるため、求められる学力も高くなります。間に合う速度で成長すること自体が大変ですので、効率よく学力を伸ばすために、問題を解くだけではなく、先生に質問したり、問題の情報(解き方、出題意図、別解など)を集めて理解を深めたりといった能動的な行動が不可欠になります。
河合塾ではいつでも質問できる全科目のプロ講師が揃っていますし、作問者の意図やどんな設定で出題されているのかといった調べないとわからない情報、この問題ならここまで解ければ良いという線引きのようなプラスアルファの情報を得ることができます。学力が伸び悩んだり、どこに力を入れたら良いかわからなかったりする場合は、いつでも窓口に相談してください。一緒に状況を確認して、学習計画を考えましょう。
目標は九大!気持ちを強く持って、頑張り抜いてください。
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