【新入試Navi】大学入学共通テストで求められる力とは 新入試Navi 変わる大学入試-新課程入試- | 受験情報
2021年度入試では、これまでの大学入試センター試験に代わり、大学入学共通テストがスタートします。大学入学共通テストでは、具体的にどのような力が求められるのでしょうか。
ニュースなどで報道されている通り、2021年度入試においては、「大学入試英語成績提供システム」の導入見送りと、「大学入学共通テスト」における”記述式問題”の導入見送りの2点が、文部科学省から発表されました。
「大学入学共通テスト」は結局どうなるのか、最新の情報を整理してお伝えします。
さまざまなニュースを聞いて、「大学入試は変わらないんだ」「センター試験と同じだよね」と勘違いしてしまっている方もいるかもしれませんが、それは違います。改めて整理すると、
●「センター試験」が廃止され、「大学入学共通テスト」がスタートする点は変わりません。
●「知識・技能」に加え、「思考力・判断力・表現力」を重視する出題形式になるという当初の方針も継続しています。
これまでの大学入試センター試験では、「知識・技能」をという問題が中心でしたが、大学入学共通テストでは、「思考力・判断力・表現力」をより評価できるような出題形式に変わります。
例えば、複数の資料を組み合わせて考える問題、正解となる組み合わせが複数あるような問題が出されます。これは全科目に共通して言える変更点です。
ベースとなる知識が大きく変わるわけではありません。
問いかけの角度が変わり、思考力・判断力・表現力を問われていきます。
入試のすべてが全く新しく変わるわけではなく、「身につけた知識を活用して問題を解決する力を問われる」ことを意識しましょう。
平成29年(2017年)11月に実施された大学入学共通テストの試行調査(プレテスト)とセンター試験を比較すると、以下のような特徴が見られました。
※試行調査の問題構成や内容が必ずしもそのまま2021年度入試からの大学入学共通テストにうけつがれるものではない点にご留意ください。
問題を解くために提示される情報が増えたことで、ページ数が増えている
また、状況を整理する“読解力”が理数系科目でも重要に
設問数*1が減ったことにより、1問あたりの比重が大きくなっている
*1ここでの設問数は「正しく解答したときに得点が与えられるまとまり」とする。
*2選択問題のある科目では、設問数は解く可能性のある問題数
正答率60%以下の問題が非常に多く、難度が上がっている
ここに示したグラフは、今回問題とともに公開された結果速報に記載されていた小問ごとの正答率(2017年11月29日現在)を、正答率ごとに10%刻みでグラフ化したもので、縦軸が小問の数、横軸が正答率です。
赤線は、通常センター試験の目標平均と言われる正答率60%で引いてみたものです。
特に理系教科については、正答率30%以下の小問が多く、おそらく全体平均点も非常に低いものになっていると想像できます。
平成29年12月4日大学入試センター発表資料をもとに河合塾が作成
施行調査(プレテスト)では、多くの教科で複数の文章や図を提示し、そこから必要な情報を抽出したり、組み合わせたりして、「思考力・判断力・(表現力)」を問う意図が見られました。また、言語活動や探究活動など、高校の授業や学習を想定した設定の問題が出題されているのも大きな特徴です。さらに、マークシート式問題では、「解答が前問の解答と連動し正答の組み合わせが複数ある問題」(連動型問題)など、新たな解答形式の問題が見られました。これまで以上に、問われている内容を正確に理解し、注意深く問題を解いていくことが必要です。
あくまで一部ですが、このような特徴が見られるものが出題されました。まだ施行調査(プレテスト)は試行段階ですので、新しい大学入試までに改善が加えられることも予想されます。
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