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名古屋大学×河合塾 共催イベント「名大研究室の扉in河合塾」第2回 理学部「まっくらやみのサイエンス」 イベントレポート | 体験授業・イベント

名古屋大学と河合塾のタッグで授業。

名大研究室の扉in河合塾2

名大との共催イベント「名大研究室の扉in河合塾」第2回 理学部を、2014年6月15日河合塾 名古屋校で開催しました。

河合塾と名古屋大学が共同で行う特別イベントとして、高校生・高卒生・保護者の方を対象に、名古屋大学理学部の教授と大学院生をお招きし、講演会や懇談会を実施しました。約120人の生徒・保護者の方が、名古屋大学の先端研究者の講演を聞き、大学での研究の奥深さや楽しさを体感できる絶好の機会となりました。

冒頭、名古屋大学の國枝理事から、「今回の講演を見て・聞いて・活用してほしい」とのお話がありました。

講演内容

第1部:名大教授による最先端研究についての講演
第2部:大学院生による大学生活や研究についての講演
第3部:講演者と参加者による懇談会

日時

2014年6月15日(日)10:00~12:00

会場

名古屋校

対象

高校生・高卒生と保護者の方

何を知りたくてやっているのか。

エコトピア科学研究所 中村 光廣教授

●第1部:まっくらやみのサイエンス
 エコトピア科学研究所 中村 光廣教授

第1部では中村教授に、基礎科学という未知の世界を解明するための学問領域について、またその最先端で働き、観測や実験を行っている生身の人間について、名古屋大学で活躍した先人の足跡をたどりながらお話ししていただきました。
まず先生は、「理学を研究している人間は何を知りたくてやっているのか」という質問から、「この宇宙を支配する法則」「この宇宙を構成する物資」「その由来」「この世の始まりそして終わり」「我々は何故存在するのか」という哲学的とも言えるテーマを取り上げ、そこから、物質には階層性があり、それぞれの階層にはそれぞれ独特の法則性があって、その解明を理学部で研究しているということをわかりやすく説明してくださいました。
また、宇宙はビッグバンから生まれたこと、目で見る素粒子の反応をマイクロビッグバンということ、素粒子の発見に関わった日本人研究者のことなどを教えてくださいました。日本は科学発祥の地ではないのに日本人が素粒子研究で活躍している理由は、おかれた環境の中で自然を受け入れて学ぶ態度があるからというお話と、その学ぶ態度こそ「そこに何か学ぶものがある」という確信である、というお言葉に、生徒の皆さんは納得の表情を浮かべられました。
その他にも、「必要なものは開発する」「最先端はハイテクとは限らない」「最先端研究は誰もが未経験」と、問題を解決するのに必要なさまざまな知識や、実際に研究に携わるご苦労についてもお話ししていただきました。参加者からは、基礎科学領域のおもしろさが伝わる中村教授のお話に、大きな拍手が送られました。

大学生活や研究内容を知り、将来の幅を広げる。

●第2部:大学院生による大学生活や研究についての講演
 数理学科 多元数理学研究科  加藤 睦也氏
 地球惑星科学科 地球科学系環境学研究科 加藤 伸祐氏

第2部では、名古屋大学理学研究科所属の2名の大学院生に、キャンパスライフや現在の研究内容をテーマにお話ししていただきました。

数理学科 多元数理学研究科 加藤 睦也氏

大学生の時は高校の先生になろうと思っていたこと、博士課程前期の勉強が興味深く、後期課程に進んだこと、現在のご自身の研究「非線形分散型方程式」などについて、わかりやすくお話ししていただきました。また、大学と大学院の違いについてご自分や友人の方の一日を例に説明していただき、参加者には大学院生活のイメージが具体的に伝わったようです。

数理学科 多元数理学研究科 加藤 睦也氏

地球惑星科学科 地球科学系環境学研究科 加藤 伸祐氏

窯元の家に生まれてもともとは陶芸家志望であったご自身が、化学や環境への興味から名古屋大学を志すようになったお話しをしていただき、高校の先生や友人との関わりの中で名古屋大学に進学する具体的な流れがよくわかりました。また、地質調査のフィールドワークや研究室の写真も見せていただき、受験生の方は大きな関心を持って聞き入っていました。

地球惑星科学科 地球科学系環境学研究科 加藤 伸祐氏

どの分野の講演も新鮮で興味深く、最先端の研究を実際の生活に絡めて語っていただいたため、難しい理学の世界が身近に感じられる講演でした。最後には温かい拍手が送られました。

専門分野をより深く、興味と経験・知識の交換会。

●第3部:講演者と参加者による懇談会

第1部、第2部が終了後、中村教授と大学院生2名はそれぞれのブースに分かれ、参加者との懇談会が行われました。

講演者と参加者による懇談会

中村教授の周りに集まった参加者に、「質問がある方」と声をかけると、次々と手が挙げられました。中村教授は一つずつ丁寧に質問者が理解できるよう回答されました。「先生は昔から研究者をめざしていたのですか?」という質問には、怪我をして当時夢中だった野球ができなかった時期に望遠鏡から土星を見て天文に興味を持ったというエピソードや、大学進学・大学院進学から博士論文作成など、自然な流れで研究をしてきたことをお話ししていただきました。「教授になるのが夢なのですが難しいですか?」という質問には、大学院で研究することで自分の世界がひらけること、難しいがいろいろなことができることなど、理学部を志す受験生にとって希望と励みとなるお言葉をいただきました。

大学院生のお二人には、参加者から「大学生活」「学科選択」「英語の重要性」「将来の進路や就職状況について」「教員免許の取得」など多岐にわたる質問があり、そのひとつひとつに実体験を交え、専門的な内容もわかりやすくお答えいただきました。

参加者と一体となった親しみやすい雰囲気の中で、第一志望合格に向けてやる気が芽生え、大変有意義な時間となりました。

参加者の感想(一部抜粋)