河合文化教育研究所の単行本発行が92年から本格化した。発行の条件は、
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河合塾、河合文化教脊研究所の文化的営みを通ったもので文教研から出す意味とオリジナリティのあるもの
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あくまでも質が高いもの |
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一定の読者層の拡がりを予想できるもの |
その条件をクリアして厳選されたものが以下の刊行物である。 |
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F・C・デリウス 著 越智和弘 訳
モガディシオ窓際席
四六判 価格:2233円
ネオナチの抬頭に揺れる今日のドイツ的状況の萌芽はどこにあった
か。西ドイツ過激派と国家の緊張が頂点に達した1977年秋、のちのドイツ右旋回の端緒となったハイジャック事件が起きた。本書は、ハイジャック機に乗り
合わせた女性科学者の克明な心理描写を通して、ドイツが抱える根源的問題にメスを入れた話題作である。 |
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話し相手・栗原幸夫
埴谷雄高 語る DIXI
四六判 価格:1748円
<党>と革命と国家と進歩と 20世紀の一切の神話が崩壊した
あと、ますます深い色合いを帯びて輝く埴谷雄高の全思想。その思想の核心と成立の根拠を、「精神のリレー」の絶妙の継承者である気鋭の思想家・栗原幸夫を
相手に心ゆくまで語り尽くした、世紀末最後の異色の対談。 |
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木村 敏
分裂病の詩と真実
四六判 価格:2800円
「このわたし」という窮極の個別性を支えるものはなにか―治療者
と患者の治療関係=ふるまい合いの現場をてこに、生命の根底としての「こと」の形なき形を、自己と自己、自己と他者の差異と列隙に探りながら、言語化可能
すれすれの領域で自己と生命について限りなくアクチュアルに考察した魅力的な論文集。 |
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L・J・アール著 加茂映子訳
シュヴァイツァー博士とともに
・「生命への畏敬」のいざない
四六判 価格:2800円
ランバレネでの晩年のシュヴァイツァーの日々の暮らしの中から、
柔らかくも生き生きと呼び出される深い喜びと謎に満ちた生きることの意味―熱帯の森の病院で一緒に働いた感じやすく果敢な若い女医の目を通して見た晩年の
シュヴァイツァーとその思想。生命の限りない軽視に晒される私たちの現在を問い直す。 |
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小田 実・「ロンギノス」著
崇高について
四六判 価格:2900円
人間論=文学論=批評の原点といわれた西洋文学古典中の古典「崇
高について」。文学の力、変革の力としての崇高を説いたこの書を半世紀にわたる文学活動に方法的に取り込んできた小田実が満を持して翻訳。ロンギノスに応
答して書かれた小田独自のギリシア文学論を同時収録。二千年の時空を超えた希有な共著。 |
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中村 雄二郎・木村 敏 監修
講座・生命 2000 第4巻
・共通感覚論の可能性
四六判 価格:3600円
学問的営為を含む人間の一切の営みの根底を支える「生命」。その
アクチュアリティを生かしたままで生命を哲学的に思索しようとする監修者の果敢な試みによる思想年報。本号では、「理性」と「狂気」、「意識」と「自
然」、「主体」と「場所」―「近代」と「近代ならざるもの」の深淵に架橋し、近代哲学の盲点といわれ、近代の知のパラダイムを転換させる衝迫力をもつこの
「共通感覚」に、新たな光を投げかける。 |
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内藤湖南研究会
編著
内藤湖南の世界
四六判 価格:4714円
東洋史の的確な時代区分で知られ、日本の近代史学の礎を築いたと
いわれる不世出の巨人・内藤湖南。過去と現代への絶えざる視線の往還の中から近代史学を未到の領域へと拓いていった湖南の思想を根底的に読み抜くことを通
して、中国と日本ひいてはアジアの近代とは何であるかを問い直す。東アジアの新しい共存関係が模索される中、思考と史論の光源としての湖南を媒介にわれわ
れの「いま」を考える。 |
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中村雄二郎 木村敏 監修
講座・生命 2001 第5巻
●「場所」をめぐって
本体価格3700円
われわれがいまここで生きかつ行為しつつある現実の根拠であり、
そこから一切のものが生み出される根源としての「場所」。意識の底の深層に拡がる豊穣な「無」であり、カオスでありながら、常に対象化的把握を免れ出てて
いく「場所」。「近代的思考」の限界を露わにするこの「場所」を初めて主題化しえた西田哲学の思考をてこに、その新たな地平を模索する。 |
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中村雄二郎 木村敏 監修
講座・生命 2002 第6巻
●臨床哲学の可能性
本体価格3700円
私たちの行動や思索を非主題的に動かしている「生命」。近代科学
に無視されたまま自明性の昏い淵に沈んでいるこの「生命」にやわらかい光をあて、その多義牲と奥行きを今生きている現場から行為的に解明しようとする臨床
哲学。近代科学の対極に位置するこの臨床哲学の豊かな可能性を、「制度」という補助線を引きながら多面的に考える。 |
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齋藤正彦 著
文化のなかの数学 回想の倉田令二朗
本体価格1200円
普遍的・客観的学問と考えられがちな数学は、ギリシア―イスラム―ヨーロッパの文化系列が作ったものに過ぎない。言語の恣意性に裏打ちされた数式の必然性・絶対性のなさの証明をもとに、特定の文化に根ざしそこに規定された数学の姿を思いがけない形で明かす。
巻末に、著者の生涯の親友であり当研究所の主任研究員であった故・倉田令二朗氏への追悼文を付す。
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